New   2025.12.3

(一社)プレハブ建築協会 24年度完工戸数、前年度比10.1%減の10万3109戸

プレハブ住宅比率は12.6%で2年連続減少、木質系は2年連続増加

 

(一社)プレハブ建築協会が2024年度の「プレハブ住宅完工戸数実績調査報告書」を公表した。
完工戸数、前年度比10.1%減の10万3109戸、プレハブ住宅比率は12.6%で2年連続減少となった。

同調査は会員企業を対象に実施しているもので、回答企業は84社。前年度から「プレハブ住宅生産能力調査」および「プレハブ住宅工場所在地調査」は中止。共同建ての階数定義を低・中・高から低層(1~3階)、中層(3階以上)へと変更し、低層賃貸住宅の長期優良住宅実績、ZEH実績調査を追加した。

(注)プレハブ住宅比率とはプレハブ住宅完工戸数の全住宅着工戸数に対する割合

24年度(24年4月~25年3月)に完工したプレハブ住宅の戸数は10万3109戸で、前年度比10.1%減少となった。近年では16年度の16万8443戸をピークに減少が続いていたが、21年度に5年ぶりに増加。22年度も続いて増加したが、23、24年度と2年連続で減少している。全新設住宅着工戸数中のプレハブ住宅の割合「プレハブ住宅比率」は、近年では14年度の17.8%をピークに減少傾向が続いており、24年度は12.6%で、前年度から1.7ポイント低下、2年連続で減少した。

建方別・階層別の完工戸数は、戸建住宅が3万4095戸で同4.9%減となり、3年連続の減少となった。低層共同建てが5万4666戸、中高層共同建てが1万4348戸でいずれも減少。共同建て全体でも6万9014戸(同12.5%減)と減少した。構造別では、木質系が1万2315戸で同2.0%増と、昨年度に続き増加した。鉄鋼系は8万747戸(同12.7%減)、コンクリート系は1万47戸(同1.4%減)といずれも2年連続で減少した。

ZEH割合は上昇

2024年度建方別、階層別、構造別プレハブ住宅完工戸数

ZEHの完工戸数は5万2114戸で、完工総数の50.5%を占めた。戸建住宅では、ZEHの完工戸数は2万8506戸で、ZEH化率は83.6%(昨年度81.8%)。共同建ては、2万3608戸で同34.2%(同21.7%)。低層賃貸住宅は、2万2029戸で、同44.5%(同30.2%)といずれも昨年度よりポイントが上昇した。

長期優良住宅の完工戸数は3万3539戸で、長期優良住宅化率は32.5%(前年度比5.5ポイント上昇)。戸建住宅では、長期優良住宅の完工戸数は2万8935戸で、長期優良住宅化率は84.9%(同0.7ポイント低下)。戸建住宅の着工総数に占める長期優良住宅比率(39.0%)より45.9ポイント上回った。共同建ての完工戸数は4604戸で、長期優良住宅化率は6.7%(同6.3ポイント上昇)。共同建て全体の長期優良住宅比率(1.8%)より4.9ポイント上回った。低層賃貸住宅の完工戸数は3741戸で、長期優良住宅化率は7.6%だった。

上位10社のシェアは、一戸建てで99.8%、共同建てで94.9%、低層賃貸で99.9%となった。