New   2025.10.31

日本ボレイト 防蟻工法の新築35年保証が好評

 

今年8月より開始した、防腐・防蟻工法「ボロン de ガード」の新築35年保証が好評だ。
住宅の気密性が向上し、ホウ酸処理による防蟻に注目が集まり、長期保証へのニーズの高まりが背景にある。

長期保証への高いニーズに応えて

ボロン de ガードは、基礎の隙間をホウ酸防蟻充填材などで埋める「1次防蟻」と、木部へのホウ酸水溶液処理を行う「2次防蟻・防腐」を責任施工で行い、シロアリ被害を防ぐ防腐防蟻処理の工法。

内基礎断熱の住宅が増加し、揮発性の高い薬剤の使用が難しい場面が増えるなか、不揮発性のホウ酸が注目を浴びている。「効果が長期間持続するため、再処理ができない壁の中の柱にも適している」(浅葉健介 代表取締役社長)ためで、同社は、年間5000~6000棟の施工を請け負っている。

これまでもボロン de ガードは新築15年、既築10年の保証を取り扱ってきたが、昨今、ユーザーからの「長期保証も取り扱ってほしい」という声が急速に高まっていたという。

住宅業界では、長期保証の提案が加速している。例えば、10月からは住宅保証機構が、瑕疵保険20年の新サービスを開始した。しかし、「瑕疵保険ではシロアリ被害が免責事項となっているため、長期の保証がほしいというニーズが高まっているのではないか」(浅葉社長)とみる。

こうした流れの中で、日本ボレイトは8月施工分より新築35年保証を開始。保証期間は、施工完了日から20年、25年、30年、35年のいずれかを選ぶことができ、施工後、5年ごとに有償の定期検査を行うことを条件に再施工なしで保証する。

保証料はそれぞれ20年が2万円、25年が2万5000円、30年が3万円、35年が3万5000円。保証期間中、予防処理を行った木部にシロアリ被害が発生した場合に、無償で再施工し、合計300 万円までの修復費用を補償する。

最長35年という期間設定について、浅葉社長は「住宅ローンは35年設定が多い。そのため、住宅ローンの期間中はシロアリ被害を心配せずに暮らせるようにという想いから」だと話す。

35年保証を実施するうえでは、①雨養生まで行う徹底した責任施工、②2011年10月のサービス開始以来、軽度な保証事故3件という低い事故率、③組織的な定期検査によるシロアリ被害の早期発見、という3つのポイントが支えになっているという。

市場ニーズに応え、ボロン de ガードの新築35年保証を開始したHousing

住宅事業者ごとにオリジナルプランの作成も対応

8月のサービス開始以降、反響は大きく、「これまでにも様々なサービスを展開してきたが、今回はインパクトが違う」と浅葉社長は話す。特に大手ハウスメーカーからの関心が高いという。一定規模以上の住宅事業者であれば、ボロン de ガード35年保証を活用した独自のプランを組み立てることも可能だという。

また、中大規模の木造建築物が推進されるなか、ボロン de ガード工法が非住宅で採用されるケースも出てきている。「大型物件への案件がいくつか入ってきている。非住宅分野でも、安全で持続可能な防蟻処理として提案を強化していきたい」(浅葉社長)とする。