New   2025.10.21

LIXIL、TWコンセプトの第二弾はパノラマドア

眺望性を高め、テラスドアをリビング空間にも

 

高性能窓 TWシリーズ、TWコンセプトの第二弾として「パノラマドア」を発売した。
従来勝手口などに使用されることの多いテラスドアのデザイン性を高め、リビング空間への普及を目指す。

同社は、住宅の断熱性能向上の流れの中で、開口部の小型化・少数化が進むことを懸念し、23年に「GREEN WINDOW」を宣言。住宅の断熱性能向上だけでなく地域特性や環境負荷など様々な視点から見た最適な窓の提案を進める。その最たるものが「TW」だ。TWは、アルミと樹脂の複合窓でありながら非常に高い断熱性能を持つことが強み。さらに複合窓だからこそ実現できるスリムフレームで光や眺望を多くとり込むことができる。

なかでも「TWコンセプト」は、TWの特徴を生かしながら多様なライフスタイルに合わせてユーザーのこだわりに応える商品群で、第一弾として6月に「土間スライディング」を発売した。

一方で、今回の「パノラマドア」は、テラスドアとFIX窓を一体化した商品。住宅のリビング空間に採用する窓は、引違い窓が一般的だが、勝手口などに採用されることが多いテラスドアとFIX窓を組み合わせることで、眺望性や気密性を高めつつ出入りもできる、新たな選択肢を提案する。

また、既存ラインアップのテラスドアとFIX窓を連窓で施工する場合に比べ、建具が連続する部分の間に設置される縦枠、方立の寸法を23%スリム化。FIX窓については、「外押縁構造」を採用し、室内からはフレームがほとんど見えない仕様とした。これにより、ガラスの開口部も大きくなり、眺望性や採光性が向上する。FIX窓とテラスドアの組み合わせのため気密性能も高く、空気の出入りを抑制することができる。

リビング空間の窓に新たな選択肢として「パノラマドア」を提案する

ハンドルやサムターンなどのパーツも居住空間に調和するデザインを意識している。例えばサムターンは、正面から台座が見えないよう大きさを工夫し、素材も樹脂ではなくアルミダイキャストというマット感の出るものを採用した。

さらに、従来、テラスドアとFIX窓を連窓で組み合わせる場合は、発注をそれぞれ行う必要があり、寸法確認や取り付けに手間がかかっていたが、今回の製品は一括発注が可能となった。また、室外側からガラスを立てこむ仕様にすることで、大開口の窓を室内に搬入する必要がなくなり、施工性も高くなっている。

3つのバリエーションで空間に合わせた窓の選択を

テラスドアとFIX窓の組み合わせは、設置場所や取りたい開口の大きさに合わせて3つの設定を用意。

1つ目は幅の狭いテラスドアとFIX窓の2連窓タイプの「TDF」で、書斎や寝室などそれほど大きな開口が取れない部屋でも採用しやすい。2つ目は、同じ2連窓タイプでありながらテラスドアとFIX窓のどちらも幅を大きめに確保することができる「TDFW」。そして、3つ目がテラスドアにFIX窓が2つ付いた3連窓対応の「TDEF」だ。FIX窓をふたつに分けることで重量が重くなりすぎないようにし、施工性にも配慮しながら眺望を確保する。カラーは外観6色、内観5色から選択可能だ。

さらに同社は今年10月より同社で製造する全てのアルミ製品に、リサイクルアルミ材を60%以上使用した「PremiAL(プレミアル)」を標準採用しており、環境配慮の面から見ても性能が高い。

眺望性を取りつつ外とつながる「パノラマドア」は、リビング窓の新たな選択肢として、期待がかかる。