New   2025.7.3

エリーパワー、1MWhクラスまで対応可能な蓄電システム

系統用蓄電池分野への進出も視野に

 

汎用型産業用蓄電システムとして新ラインアップ「Power Storager GX」を加え供給を開始した。

Power Storager(パワーストレージャー) シリーズとは、学校などの公共施設や工場、ビルや商業施設等電力消費量が多い場所に導入できるように設計した汎用型産業用蓄電システムのシリーズであり、同製品は 2012年に発売した「Power Storager 10」以降、4機種目の製品となる。

「「Power Storager GX」を産業用やデータセンター向けに展開していく」と話す河上社長

GXとはグリーントランスフォーメーションの意味であり、自社開発・製造したリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載した電池盤と、発電量予測と電力消費量予測に基づいた最適化制御に加え、リアルタイムな発電状況を確認することができる電源盤がセットになっている。CO2排出量の少ない太陽光を余すことなく活用することができるGXという名を体現した。導入場所の規模にきめ細かく対応できるよう、小容量の約20kWhから大容量の約300kWhまで幅広いラインナップを揃えた。住宅用蓄電池で培ってきた実績・技術をもとに、蓄電容量1MWhクラスまで対応できる同製品を足掛かりとして、今後は系統用蓄電池分野への進出も視野に入れる。産業用やデータセンター向けに展開する計画だ。

同社は、2010年から世界に先駆けて自社開発・製造したリン酸鉄リチウムイオン電池の製品化に成功、大和ハウス工業と共に蓄電市場を開拓してきた。河上清源代表取締役社長は「リン酸鉄リチウムイオン電池は、価格の安さ、長寿命が強み。サイクル寿命は、三元系のリチウムイオン電池よりも圧倒的に長く、1万7000回以上の充放電が可能で、ライフサイクルコストやCO2排出量削減の面で優位性がある。また、国産サプライチェーンの確立やリサイクルスキームの構築により、安心して使える電池を提供できる。国内での生産体制を強化し、経済安全保障にも貢献したい」と述べた。


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