積水化学工業、ペロブスカイトの量産化へ新会社

積水化学工業が、新会社として積水ソーラーフィルムを設立。ペロブスカイト太陽電池の量産化に本格的に乗り出す。新たに入手した工場で27年度に100MWの生産ラインを稼働し、その後ライン増設を検討する。

積水化学工業が、軽量フレキシブルペロブスカイト太陽電池（以下、ペロブスカイト太陽電池）の量産化に向け25年1月6日、積水ソーラーフィルムを設立した。資本金は1億円、積水化学工業が86％、日本政策投資銀行が14％を出資する。

積水化学工業のペロブスカイトは、軽量（約1㎏／㎡）、柔軟、厚み約1㎜の薄さなどの特徴を持つ。また主原料は日本が世界の30％を産出しているヨウ素であるため、国内生産にも適している。

同社はこれまで、ペロブスカイト太陽電池の25年度事業化に向けて取り組みを行ってきた。例えば、NEDOのグリーンイノベーション基金コンソーシアムでの技術開発や、ペロブスカイト太陽電池の耐久性能の尺度の明確化への取り組み、実証実験による施工方法の確立などだ。

こうしたなか、24年12月25日に経済産業省のGXサプライチェーン構築支援事業の採択が決定したことを受け、本格的な量産化への取り組みを開始した。1GWの供給体制構築を目指す今回の取り組みでは、設備費やシステム購入費など総額3145億円がかかる見込みだが、そのうちの半分が補助金で賄われる。

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