5つのアフターサービスをパッケージ 安心のサービスを裏づける高い知名度と信用力
大阪ガスマーケティングが、今年8月に開始した新サービスが「住まいの安心サポート」だ。アフターサービスで求められる5つのサービスをワンパッケージとして住宅事業者に提供する。
今、住宅事業者の大きな課題の一つがアフターサービスの充実である。ユーザーから長期に渡る安心を求める声が強まるなか、お客様満足度の向上、他社との差別化などの点から、その対応の重要度が増している。ただ、十分なアフターサービスを提供するには幅広い不具合への対応ノウハウを持つ人材が必要不可欠。さまざまなコストが上がり、人材も不足するなか、その対応が難しい住宅事業者も少なくない。
同社は、これまで給湯器や床暖房、エネファームなどのガス関連商品から太陽光発電、住宅設備などの提案、また住まいのトラブルに駆けつける「住ミカタ・サービス」など各種サービスを提供してきた。こうしたリソースを生かし「暮らしのパートナーとして何ができるか」(法人営業本部 開発企画室 開発企画チーム 計画グループ 重田清一氏)と新たに開発、今年8月に提供を開始したサービスが「住まいの安心サポート」だ。
住宅事業者向けの同サービスは、新築戸建住宅を対象に、アフターサービスに必要なさまざまなメニューを一括パッケージで提供するもの。同サービスを導入した住宅事業者は「メンテナンスサポート付の住宅」として付加価値を高めて差別化できるだけでなく、アフターサービスのコスト削減にもつなげることができる。
10年間に6回の定期訪問
「住まいの安心サポート」は、①定期点検・簡易メンテナンス、②設備クリーニング、③駆けつけ対応、④居住者向けアプリ、⑤住設延長保証、という5つのサービスをパッケージとした。
「定期点検・簡易メンテナンス」は、入居半年後に建物内、住設機器などの初期不良といった簡易メンテナンスを実施、また、2年目と10年目に経年劣化の状態確認など定期点検を行うもの。「設備クリーニング」は、同社ならではのサービスで入居後3、6、9年目の計3回、設備クリーニングを実施する。対象はエアコン、レンジフード、浴室乾燥機、排水配管洗浄から選択して行うが、有料で追加の対応も可能だ。アフターサービスに設備クリーニングを含める例は珍しく、差別化につながっている。これら2つのサービスにより、10年間の間に6回の定期訪問が行われることになる。
「駆けつけサービス」は、ガス機器のトラブルに加え、水漏れなど緊急時にアプリやコールセンターで対応。Daigasグループにはガス機器修繕を主な業務とするメンテサービス会社があり、そのメンテサービス会社が業容を拡大し、建築の専門教育を受けた担当者が点検などを担当する。
「居住者向けアプリ」は、入居者に向けたサービスで、契約書や保証書といった書類などを一元管理できるほか、各種の申し込みや不具合の問い合せにも対応する。入居者にとって緊急時や困った時、問合せ先が分からない時など、とりあえず連絡する先があることは大きな安心感につながる。また、アプリの開発はコストがかかることから、住宅事業者独自でつくることのハードルは高く、低コストで導入できることのメリットも大きい。
「住設延長保証」は、入居後10年間の保証サービスで修理回数は無制限、出張費や修理代の自己負担もない。また、修理が難しい場合は同等機器へ無償交換する。対象は、ガスコンロやIHヒーター、混合水栓、ビルトイン食器乾燥機、レンジフードといったキッチン関係はもとより、浴室関連、トイレ関連、洗面関連、給湯器と幅広い。
住宅事業者がこの「住まいの安心サービス」を導入することで、入居者はこれらのサービスを基本的に無償で受けることができる。
「定期点検・簡易メンテナンス」、「設備クリーニング」、「駆けつけ対応」、「居住者向けアプリ」をパッケージとした「標準パック」、そこから「設備クリーニング」を除いた「簡易パック」をラインアップ、「住設延長保証」についてはオプションとして加えることができ、住宅事業者はサービス内容に応じて選ぶことができる。契約対象は、原則として大阪ガスの都市ガスエリア内で、ガス併用、オール電化は問わない。
アフター品質の向上やコスト削減で評価
同社は、関西エリアにおいて暮らしに関するさまざまな事業を展開してきており、高い知名度と信用力を持つことが大きな強み。これまでの経験やノウハウに裏付けられたサービスの品質はもとより、信頼に基づく安心感が差別化につながる。また、アフターサービスは長期にわたり継続するビジネスであり、サービス中止など将来的なリスクが極めて低いことも大きなポイントだろう。
8月中旬にリリースしてから間もないが、住宅事業者からの反響は大きい。同社は約3000社の住宅事業者と繋がりを持ち、これら既存顧客から提案を開始、すでに10社程度から導入の打診がある。一方で、これまでつながりがなかった住宅事業者からの新規の問い合わせも入り始めているという。アフターサービスの充実や品質向上だけでなく、他社との差別化につながること、また、点検・アフター要員の人件費削減などコスト削減や人手不足に対応できることなどが評価されている。
住宅事業者からは新たな要望も寄せられている。例えば、長期優良住宅の点検項目を含めた長期優良パックをつくって欲しい、10年目以降も期間を延長してほしいといった声だ。「住宅事業者の要望はもちろん、設備クリーニングの対象メニューの拡充など、随時、サービスの拡充を進めていきたい。いずれはストックのメニューも揃えたい」(重田氏)と、今後も「アフター関連をすべて任せたい」という住宅事業者の声に応えていく考えだ。
大阪ガスマーケティング
TEL:0120-005-221
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