パナソニック ホームズ、高断熱仕様の多層階住宅「NEWビューノ」を新発売
10月から要求引き上げの「東京ゼロエミ住宅」最高水準Aを全戸クリア
多層階住宅「ビューノ」を高断熱仕様に刷新した「NEWビューノ」を9月5日から販売開始した。外壁厚を変えずに高性能な断熱材を使用することで、東京都制定「東京ゼロエミ住宅」の新基準最高ランクAを全戸でクリアする。
パナソニック ホームズが、高断熱仕様の多層階住宅「NEWビューノ」を発表した。「ビューノ」は2011年から首都圏を中心に販売する賃貸、店舗併用も可能な多層階住宅商品。NEWビューノでは、高性能な断熱材を採用することで、従来の外壁厚を変えずに断熱性の向上を実現し、24年10月から要求が上がった「東京ゼロエミ住宅」の補助金交付要件を全戸で満たすことができるようになった。さらに25年4月から延床面積2000㎡未満の新築住宅で太陽光発電の設置が義務化されることを見据え、屋根全体に太陽光パネルを平置き設置できるよう架台も刷新。搭載量は約1.5倍に増量した。東京都が推進するカーボンニュートラルの取り組みに応えるとともに、暮らしやすさと資産価値を向上させ、需要を伸ばす狙いだ。
「東京ゼロエミ住宅」とは、東京都が50年のカーボンニュートラル実現に向けて19年から始めた制度で、省エネの基準を満たす住宅には助成金が支給される。24年10月から、その要求基準がさらに強化され、最高水準Aでは断熱性を表すUA値が0.35以下となり、ZEHの基準となる0.6以下を大幅に上回る断熱性が求められる。NEWビューノではこの変更に対応し、これまで使用していた断熱材ポリスチレンフォームに、より高い断熱性のあるフェノールフォームを併せて採用。UA値を従来の0.454から0.277と約39%低減させ、最高水準Aの取得を可能とした。商品企画室の奥田弘之室長は「今後も電気料金が上がるとみられる中、NEWビューノのゼロエミ水準Aの建物では光熱費が年間約4万円、太陽光を付けると約5万円以上軽減するため、入居者の方に安心感を提供できる。一方でオーナーの方には、家賃が上げやすくなる、将来の資産価値がある建物になり得る」と両者へのメリットを強調した。
さらに、東京都の「環境性能向上支援事業」を活用して、つくば工場に外壁パネルの製造ラインを新設。12月から製造を開始する。新製造ラインでは、2タイプある外壁の木材面の断面を共通化し、効率化と生産性アップを図る。
ビューノは工業化住宅として唯一9階建てまで建築可能で、15㎝ピッチの細かな設計対応力を持つ。限られた敷地を高度利用できる特性から、23年度受注のうち9割が東京、神奈川地区と需要は都市部に集中している。特に東京での24年度受注見通しは約299億円、前年比8%増と好調で、25年度受注額は322億円を計画する。昨年度の5階建ての平均価格は約3.1億円だった。藤井孝社長は「東京の賃貸関連事業は今後もっと大きく伸ばせると考えている。東京ゼロエミ住宅を始め、様々な施策と関連させて進めていきたい」。今回のNEWビューノに加え、東京・多摩地区での地域商品としてペット飼育者に向けた賃貸住宅「ビューノWITH PET PREMIUM」も計画中。さまざまな需要に合わせたビューノの展開で、事業を拡大していく考えだ。
リンク先は各社のサイトです。内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
内容・URLは掲載時のものであり、変更されている場合があります。
-
日本住環境・アキレス 那須で等級7の家の構造見学会を開催
2024.11.28
-
マーベックス・アキレス “断熱等級6”の時代の真の差別化ポイントを解説
2024.11.21
-
YKK AP・パラマウント硝子工業・日本住環境・アキレス 断熱気密の施工をプロが解説
2024.11.21