2024.8.7

LIXIL住宅研究所 アイフルホームカンパニー、創業40周年記念の体験型施設「あそべる家」

地域に開かれた場としてリピート来場を期待

創業40周年を記念し、地域に開かれた体験型施設「あそべる家」を千葉県船橋市にオープンした。イベント開催などで地域コミュニティとの関係強化を図り、来場数、契約数アップにつなげる狙いだ。

アイフルホームが、創業40周年を記念し、新たな体験型施設「あそべる家」を千葉県船橋市にオープンした。従来のモデルハウスとは異なり、同社の「子育てしやすい家」を体験できる施設、地域コミュニティに開かれた拠点として活用する。子どもの遊び場として開放し、イベントやワークショップなどを開催することで来場の敷居を下げ、潜在および顕在客、OB、地域住民の交流の場とし、契約数を高める戦略だ。

「であえる本棚」スペース。日常的に使う空間に本棚を設置し、子どもの好奇心を育む。階段下には隠れ家スペースも
「ひらめき個室」スペース。子どもの環境や成長に合わせて用途を変えられる個室。吹き抜けの2階には、3m四方のハンモックを設置

アイフルホームカンパニー カンパニープレジデントの樋口幸太氏は「人口縮小の中でモデルハウスへの来場者数を確保することが厳しくなっている。FC加盟店が事業を継続していくためには、住宅を建てて売るだけではなく、地域コミュニティの起点となっていかなければいけない。そのための新たな装置として、この施設を提案した。ゆくゆくは全国加盟店に広げていきたい」と狙いを説明した。
施設の1階は、リベラルアーツ教育の第一人者である矢萩邦彦氏の意見を取り入れ、子どもの探求心を育む仕掛けを散りばめた「子育ちフロア」。リビングや階段など日常的に使う空間に本棚を設置し、子どもの関心や創造を広げる「であえる本棚」、外とつながる土間空間で自由に創作できる「うみだすスタジオ」、子どもたちにとって料理の手伝いがしやすいオープンフラットで安全仕様のキッチン「まなべるキッチン」など、実際の家づくりに生かせる提案を具現化した。また、コミュニティ施設として活用できるよう、リビングには大スクリーンを設置。浴室脇には、授乳・おむつ替えスペースも用意した。3m四方のハンモックや階段下の隠れ家空間など子どもたちが楽しく遊べる仕掛けも多く取り入れた。

2階は、アイフルホームが力を入れてきたキッズデザインの歴史や内容を展示する「物語フロア」となっている。展示スペースでは、子どもの成長に伴う様々な喜びと、それに合わせたキッズデザインを人気イラストレーターSaki Morinaga氏のイラストで表現。シアタールームでは、ソファーでくつろぎながら、キッズデザインのイメージを映像で楽しめるようにした。

この「あそべる家」を全国のFCに建設していくことは資金的に難しいが、一部の仕掛けや展示を取り入れていくなど、少しずつ試みを広げていく。同施設を活用し、約20%だった契約率を約25%に引き上げる計画だ。