ポラスガーデンヒルズ、外構と建物の一体設計で価値を創出
風致地区、緑、邸宅の三位一体のまち
ポラスガーデンヒルズは住宅と外構、まち全体の統一感に配慮した「アバナイズ市川・菅野」を分譲。歴史と自然風景を併せ持つエリア内の風致地区において、新たな価値を創出している。
ポラスグループのポラスガーデンヒルズが、YKK APとグリーンクリエイターの小西範揚氏と3者でコラボレーションした分譲住宅「アバナイズ市川・菅野」(千葉県市川市)を分譲中だ。3者協働は2019年から開始、これまでの6~7物件の実績があり、「NOEN柏・逆井」(千葉県柏市)などグッドデザイン賞やキッズデザイン賞、海外の賞を受賞している物件も多い。3者協働の目的は、住宅と庭をつなげ価値を生み出すこと。3者のノウハウ、強みを生かした外構設計が特徴だ。
「アバナイズ市川・菅野」のコンセプトは「永住を彩るプレミアムなまちづくり」。第一種低層住居専用地域の風致地区という立地と緑と融けあう都市型森林デザイン、邸宅街という三位一体の価値創造を目指した。菅野は、ギャラリーやカフェ、文学の道などがあり、歴史や季節が感じられる人気のまちだ。昔からの歴史、文化を兼ね備え、総武線の本八幡まで24分、都営新宿線の本八幡まで20分と、都市部への利便性も高い。
風致地区であるため建蔽率40%、容積率80%などの制約があり敷地の中で建物を建てられる面積が限られ、敷地の余白をどう生かすかが課題となった。こうした条件のなか、逆に室内からみた広がり感、外から見える心地良さなど、YKK APと小西氏との協働で追求した。
外構や建物でつながり感
初の長期優良住宅の認定取得
全5棟の敷地は125~130㎡のゆとりあるもの。入り口ゲートを入るとまち全体がまとまりのある趣を持つ。これは全面インターロッキングや自然石の使用など素材感を出したことだけでなく、外構につながり感を設けより一体的に見えるよう意識した設計を施していることが大きい。5棟の前庭スペースを生かしてまち全体を包み込むようなつながりのある緑地ゾーン「グリーンベール」を設け、建物と外構を一体に設計した。
住宅をセットバックさせた空間をいかに心地よく活用するかが大きなテーマであり、建物から見える風景と、門柱や目隠しフェンスなどを中間領域区であるテラスやウッドデッキでつないだ。目隠しは地域環境との調和を壊さず圧迫感がないよう、アルミ横ルーバーを設置、ふさぎ切らない部分を植栽で覆った。この連続する横ルーバーとリズミカルに高さを変えたバルコニーの水平ライン、植栽が分譲地に一体感をもたらしている。
住宅は、規制により限られた面積のなかで、より外に向けて広がり感を出す計画とした。例えば、1号棟は、掃き出し窓を2.4mと開放的な窓を設置、バルコニーを90㎝張り出すようにして統一感と共に外部に出やすい空間を作り出した。また、ポラスガーデンヒルズでは初となる全棟長期優良住宅の認定を取得している。税優遇が受けられることもあるが、高品質であることの訴求が大きな目的だ。
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