DesignFuture Japan、建材サンプルマーケットプレイス本格始動
200ブランドの建材サンプルを取り扱い
建材サンプルマーケットプレイス「マテリアルバンクジャパン」を本格始動、全国でのサービス展開を開始する。200ブランド以上の建材サンプルを最短翌朝に配送する。
DesignFuture Japanは、インテリアデザイン、建築設計、ディスプレイ設計などのデザイナー向け建材サンプルマーケットプレイス「Material Bank Japan(マテリアルバンクジャパン)」の全国展開を10月18日より開始した。
マテリアルバンクジャパンは、米国のマテリアルテクノロジーズコーポレーションが運営するマテリアルバンクの初の海外事業で、事業展開に向け23年1月より実証実験を進めていた。多様なメーカーの建材サンプルを1つのサイトで検索でき、最短で翌朝に1箱で受け取れる。同じサンプルのセットを複数箇所に送付しやすい仕組みで、デザイナーとクライアントが離れた場所にいる場合の打ち合わせなどにおいても活用できるという。また、建材についての問い合わせを直接行えるメーカー担当者の登録は500人を超え、在庫確認などをスムーズに行える体制になっているとした。
実証実験では、デザイン業務の調査、利用者の反応などを調査。デザイン業務の調査では、インテリア・内装のプロジェクトにおいて、約3割の時間がマテリアル業務に割かれていることが判明した。また、デザイナーがサンプルの取り寄せを行う時間帯について、34%が17時以降の注文となっており、一般的な配送サービスで翌日配送できる締め切り時間の14時以降の注文は64%と過半数を超えるなど市場に同サービスの利用余地があることが分かった。
実証に参加したデザイナーからは「建材サンプルを個々で注文すると時間も手間もかかる。一括で届き、クライアント先にも送れるのはありがたい」などの声が挙がっており、建材メーカーからも「1カ月で10件以上のサンプルの引き合いがあり、今まで付き合いのなかった会社と具体的な打ち合わせに進んでいる」など新規案件獲得や自社商品のアピールになったという反響があるという。
建材サンプルの取扱数は23年10月時点で200ブランド以上、サービスへの登録デザイナーは3200名を超える。東名阪と関東エリアでは前日24時までの注文で最短翌朝、そのほかのエリアでは前日18時までの注文で翌日の配達を実現する。
環境レポートなどサステナビリティにも配慮
実証実験のデータでは、注文1回あたりの複数ブランドの同梱率は70%だった。複数ブランドのサンプルを1度にまとめることで、環境負荷低減にもつながるとした。サンプルの発送トレーは、そのまま返送ボックスとして利用できるようにしてあり、本格展開後は建材サンプルのリユースなどの取り組みにも力を入れる。23年7月からは、同社の配送集約による環境負荷低減量をデザイン事務所単位で集計し可視化するレポートプログラム「Carbon Impact Program」を開始し、賛同企業は28社にまで広がりをみせている。
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