建築費4000万円を突破 取得費、借入金も最高額に
(一社)住宅生産団体連合会「2022年度戸建注文住宅の顧客実態調査」
住宅取得費や建築費、借入金が前年度に続き過去最高になったことが、住団連がまとめた「戸建注文住宅の顧客実態調査」(2022年度)で分かった。
世帯主年齢は前年より0.7歳上昇して40.6歳。これまで若年傾向が続き、2020年には最も若く39.6歳となっていたが2年連続の年齢アップとなった。
世帯の合計年収は1068万円で前年度より75万円上がり4年連続アップした。
全体の住宅取得費(土地代を含む)は前年度比587万円上昇の6370万円で、8年連続で過去最高を更新。これまで3年続けて5000万円超えだったが、初めて6000万円を突破した。
このうち、建築費は408万円上昇の4224万円で15年連続の上昇で過去最高値。注文住宅4000万円の時代に入った。
住宅敷地の取得状況を見ると、「従前住宅の敷地(古家解体・新築)」の割合が昨年度より1.1ポイント増の29.3%。「従前住宅を売却して、新たに購入した土地(買い替え)」が1.1ポイント増の7.2%。これに対して「新たに購入した土地(土地購入・新築)」は3.7ポイント低下の50.4%となった。
住宅の延べ床面積は123.6㎡で、昨年度より0.9㎡縮小。2015年度以降縮小傾向が続いている。平均建築単価は34.2万円/㎡で、昨年度より3.6万円上昇、2015年度以降上昇傾向が続いている。
自己資金は1915万円で434万円増加。贈与額は1117万円で421万円減少した。
借入金は5473万円で過去最高だった前年度を506万円上回り、5000万円を大きく超えた。借入金の年収倍率は5.12倍に上昇している。
さらに、住宅取得費に対する年収倍率は6.8倍と大きな上昇をみせている。
世帯年収が上がったものの、贈与額が減少し、建築費、住宅取得費が上昇し続けていることから、延べ床面積を抑制するとともに、自己資金を増やすことで対処している状況が読み取れる。
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