「フラット50」金利引き下げで長期優良住宅促進
「フラット35」9月から金利引き上げ
(独)住宅金融支援機構は、フラット35・50の融資金利(2023年9月資金実行分)を公表した。フラット35は金利を引き上げ、フラット50は長期優良住宅の普及促進に向け金利を引き下げた。
「フラット35」(買取型)の9月の適用金利を発表した。融資率9割以下・借入期間21年以上の金利は、年1.80%(前月比0.08ポイント上昇)~3.36%(同0.28ポイント上昇)。取扱金融機関が提供する最も多い金利(最頻金利)は年1.80%台で、4ヵ月ぶりに上昇した。固定金利を引き上げた背景には、日銀が7月、長期金利の一段の上昇を容認し、金利操作をより柔軟に運用する姿勢を示したことがある。
一方、長期優良住宅の取得を条件とする住宅ローン「フラット50」(融資率9割以下)の金利は年2.05%(同0.18ポイント低下)~2.52%(同0.18ポイント低下)、最頻値2.05%(同0.18ポイント低下)。フラット35との最頻値の金利差が前月の0.51%から、過去最少となる0.25%に縮まった。物価高対策のほか、若年層が質の高い長期優良住宅を取得しやすくするのが狙い。石坂聡住宅局長は、「フラット50の活用が進むこととで、良品な住まいを住み継いでいくことにもつながる。住宅が長持ちする時代に合った住宅ローンの提供方法が求められている。残価設定のような商品もどんどん入れていく必要がある」と話す。
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