テレワークの定着で個室が必須に
仕切られたスペースより、しっかりと区切りたい
コロナ禍を通じて定着した在宅勤務。そのための個室設置が4~6割に達している。新しい生活様式では“個室”が必須になっているようだ。
国土交通省の令和4年度住宅市場動向調査は、2021年4月~2022年3月に住み替え・建て替え・リフォームを行った世帯で、注文住宅、既存(中古)住宅については全国を、分譲住宅、民間賃貸住宅、リフォーム住宅については三大都市圏を対象として行っている。
新型コロナウイルス感染症を契機とした生活様式の変化を踏まえるため、今年度から新たに「住宅取得等の過程におけるインターネット活用状況」、「在宅勤務・在宅学習スペースの状況」、「宅配ボックス設置の状況」を調査項目に追加した。
注目すべきは「在宅勤務スペース」の結果だ。住宅購入世帯では「在宅勤務に専念できる個室がある」と回答した人の割合が最も高い。特に既存(中古)戸建住宅では、62.1%と大きな割合を占めている。また、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲集合住宅、既存(中古)集合住宅でも個室設置の割合は高く、それぞれ46.6%、51.8%、47.6%、44.9%となっている。これらは「仕切られたスペースがある」、「仕切られていないがスペースがある」と比べても、大きく差をつけた。近年は空間を緩く仕切る間取りに人気があったが、テレワークの定着により、防音などの観点からしっかり区切りたいニーズが強くなったと考えられる。
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