体を温める「温活フローリング」発売
特殊塗料を付与し足元から健康をサポート
ケースリーは遠赤外線の輻射熱によって体を温める効果のある木質フローリング「温活フローリング」を発売した。国産材への利用や、ほかの木質建材への応用などを見据え、訴求を推進する。
ケースリー(静岡県浜松市、川口雄介代表取締役)は、常温で遠赤外線を発する成分を木質フローリングの下塗り材としてコーティングすることで、触れるだけで体を温める効果を発揮する「温活フローリング Just Touch」を発売した。
木材は再生産がしやすく環境配慮に適しているとした理由から、近年、積極的な建築物への活用が推進されている。木質建材の販売などを行う同社の代表である川口氏は、これまで木材の普及に向けて力を注いできた。
その一方で、建材への木材利用のメリットとしてあげられることの多い、見た目の温かさや調湿機能は、ユーザーが日常生活において実感しにくいのではないかという想いを以前から抱いていた。そこで、ユーザーがより直接的に実感できるようなメリットを木材に付与できないかと新しい技術を探したのが始まりだ。
その結果、海外企業との会話の中で輻射熱により体を温めたり、体の動きを快適にする作用をもつ植物の存在を知り、これを木質フローリングに固着する方法を思いついた。
人体に共鳴する波長の赤外線で快適な暮らしをサポート
「温活フローリング Just Touch」は、人体に吸収されやすい6~14㎛の赤外線を発生させる植物の成分をコーティングすることで、触れるだけで体を温める作用を実現した。6~14㎛の赤外線は、人体が放射している遠赤外線の波長と共鳴反応を起こすため、輻射熱の効果で体が温かくなる。10~80代の男女15名に対し、スリッパを履いた状態でフローリングに足を置いてもらい、手の表面温度を測ったサーモグラフィ測定※1では、ほとんどの被験者に1℃前後の表面温度の上昇がみられた。体を動きやすくする効果も得られるといい、通常のフローリングと温活フローリングで柔軟性や、可動域について実証した動画の公開も行っている。
樹種のラインアップは、木質フローリングで人気の高いオーク、チーク、ウォールナットの3種類で、用途に合わせて使いやすいよう、表層板厚は1㎜、2㎜、3㎜を用意する。
今後は、「特にユーザーへの訴求として、差別化を行いにくい国産材に技術を利用し、国産材に付加価値をもたらしたい」(川口代表)という。また、他企業と協力して温活フローリングの技術を生かした健康に良い家をつくるなど、技術を応用していきたい考えだ。
※1 人口気象室にて、気温25度、湿度50%の条件で実施
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