「空き家対策小委員会」を設置 来年1月に取りまとめ
発生抑制、活用促進、適切な管理・除却の対策を強化
国土交通省は、社会資本整備審議会 住宅宅地分科会に「空き家対策小委員会」を設置し、空き家の発生抑制や空き家の利活用・適切な管理・除却に向けた取り組みの強化に向け検討を開始した。
空き家の総数は、この20年で576万戸から849万戸へ、約1.5倍に増加。二次的利用、賃貸用又は売却用の住宅を除いた長期にわたって不在の住宅などの「その他空き家」は、349万戸と、この20年で1.9倍に増加している。
2015年施行の空家対策特措法以降、市町村による空家等対策計画の策定や、いわゆる特定空家などの除却などの一定の抑止効果は生まれてきているが、今後、人口・世帯数の減少や高齢化に伴う相続の増加などにより、さらに空き家数の増加が見込まれている。高齢化が進行し、住宅の相続が増加する中で、遠隔地に居住する相続人が住宅を取得した場合、活用されず管理不全となり、空き家となる可能性が高まる。具体的な活用意向がない相続人が、適切に管理せずに空き家を放置するおそれがあり、活用意向はあっても、利用可能な相談先が少なく、買い手・借り手がみつからないまま放置するおそれもある。中心市街地や観光地など、地域の拠点となるエリアにおいて空き家が集中すれば、地域活力は低下し、治安が悪化する懸念もある。そこで「空き家対策小委員会」を設置し、空き家政策のあり方の検討を進める。国は、住生活基本計画の成果指標目標年となる2030年でその他空き家を470万戸程度と推計するが、対策を進めることで、400万戸程度に抑えることを目指す。
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