積水ハウス、マルホンの全株取得、子会社化
外販は継続、商品力、空間提案力を強化
積水ハウスはマルホンの普通株式を全株取得した。マルホンは外販を継続しつつ、両社の技術力を生かして協業を進め、さらなる商品力強化を目指す。さらに木質建材を使用した空間提案力にも一層の磨きをかける。
マルホン(静岡県浜松市、加藤拓社長)は、1934年の創業以来、無垢木材のインテリア材(フローリング、壁・天井材、カウンター、階段材など)を中心とした木質建材の輸入・企画・製造・販売を手掛け、デザイン性と実用性を兼ね備えた商品を展開している。
積水ハウスは、床・壁・天井をはじめとしたインテリアを構成する素材において、顧客の本物志向の高まりを感じており、以前から住宅・非住宅の新築、リフォーム事業において、フローリングなどの内装建材を中心にマルホン製品を採用してきた。これは、同社の目指す中高級路線に合致した製品をマルホンが取り扱っており、そのクオリティは無比の存在となっていることを評価していたためだ。
「両社の知見と技術を生かしてシナジー効果を創出しながら、顧客への付加価値の高いインテリア提案によって一層満足度を高めていける」(同社)と考え、マルホンの全株取得、子会社化に至った。
グループ化により、戸建住宅、賃貸住宅、マンションなどの住宅分野に加えてホテル、店舗、オフィスなどの非住宅分野、これらすべての分野においてマルホン製品の採用、空間づくりを一層強化していく。
また、マルホンは、国内外の原産地からの豊富なネットワークを持つことも強みとする。認証材などのフェアウッド調達にもいち早く取り組むなど、ESGのリーディングカンパニーを目指す同社と価値観を共有することも今回の決断を後押しした。
マルホンは、従来通り外販のビジネスを継続する。外販事業を強化しつつ、マルホン及び同社それぞれのオリジナル技術を協業させることにより、商品力強化を目指す。
さらに、マルホンの100%子会社であるワイス・ワイスでは、国産材・地域材を使った家具づくり・空間づくりを行っており、住宅・非住宅を問わず多くの納入実績を有している。この空間づくりの提案力にも一層の磨きをかける。
「弊社戸建住宅オーナー様への家具提案や、弊社受注のホテル・店舗などへの空間提案を強化し、販売を伸ばしていきたい」(同社)考えだ。
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