林野庁、森林管理プロジェクトに係る制度の見直しを施行
森林由来J-クレジットの創出拡大を目指す
森林経営活動におけるJ-クレジット制度の見直しが8月10日より施行された。これにより、森林管理プロジェクトの登録件数が増え、森林を「伐って、使って、植える」循環システム確立の後押しにつながることを狙う。
J-クレジット制度は、省エネ・再エネ設備の導入や森林管理・経営など(森林管理プロジェクト)による温室効果ガスの削減・吸収量をクレジットとして認証する制度で、2013年度からスタートした。創出したクレジットは企業・自治体間で売買でき、資金循環を促すことで、環境と経済の両立を目指している。
政府は2050年カーボンニュートラルを掲げており、これの達成に向けて森林由来のクレジットの重要性が高まっている。森林経営活動による累計のJ-クレジット認証量の推移は、2019年度末までに8万7623 t-CO₂、2020年度末までに9万2566 t-CO₂、2021年度末までに12万7659t-CO₂。これを見ると、20年度から21年度にかけて認証量の増加が著しいことがわかる。
しかし、J-クレジット全体に占める森林経営活動によるクレジット認証量の割合はまだまだ低いのが現状だ。2021年度までのJ-クレジット制度全体の認証量は803.5万t-CO₂であり、全体の1.6%に過ぎない。
こうした中、森林クレジット創出拡大に向けて、J-クレジット制度の森林管理プロジェクトに係る見直し案が第27回J-クレジット制度運営委員会で審議・決定され、8月10日より施行された。
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