2022.8.5

(一財)日本建築センター、脱炭素に向けた関連業を積極展開

住宅・環境審査部を新設し省エネ関連業務を一体運用

日本建築センターは脱炭素社会の実現に向け省エネ・環境・ストック対策関連業務の推進に力を入れる。新たに「住宅・環境審査部」を新設、省エネルギー基準への適合義務化などを見据えたBELS評価などに積極的に取り組む。

4月1日に新設した住宅・環境審査部は、確認検査部の住宅審査部門と省エネ審査部を統合したもの。

同部では、住宅性能評価(設計評価、建設評価)、フラット35適合証明、防災・省エネまちづくり技術評価、省エネ適合性判定、省エネ性能認定・認定表示技術的審査、BELS評価、低炭素建築物新築等計画に係る技術的審査、CASBEE評価認証を手掛ける。省エネ関連業務を一体運用し、品確法とBELS評価の連携や、住宅の省エネ基準適合義務化など増大する関連需要に的確に対応することが狙いだ。

また、建築物省エネ法の改正によりエネルギー消費性能の表示が義務付けられることを見据え、BELS評価に力を入れる。(一社)住宅性能評価・表示協会によると、BELS評価書の交付実績(非住宅、住宅、複合の合計)は、2019年度2万9771件、2020年度4万1276件、2021年度7万2399件と増加傾向にある。同センターでは、改正法によるエネルギー消費性能表示の告示化によって第三者認証制度であるBELS評価のニーズが増加すると想定、BELS評価業務を積極的に推進していく。

同センターの省エネ適合性判定(新規分のみ)の2021年度実績は208件、前年度比42件増と大幅な増加。足元の4~5月についても38件、前年同期比7件増と好調に推移している。「増加傾向が続き、かなり実績を伸ばしてきている」(同センター)と、2022年度は225件を計画している。

また、省エネ性能判定等事業のほかの事業についても、BELS評価74件(同43件増)、CASBEE評価認証12件(同7件増)と、いずれも大幅な増加で好調に推移している。

もう一つ、脱炭素に向けたポイントが木材利用促進に関する業務の積極的な実施だ。炭素貯蔵効果の大きい木材利用の拡大が積極的に進められるなか、中大規模建築物では防火規制や構造耐力など、木造特有の審査・評価が必要となる。同センターでは中大規模木造建築物の実用化に向け、建築物の確認検査、建築物・建築材料等評価に積極的に取り組んでいる。

木材を利用した建築物の建築確認は、2019年度7件、2020年度11件、2021年度11件と増加傾向にある。また、建築物・建築材料等評価では鉄筋コンクリート造の一部にCLT耐震壁を用いた併用構造による「鶴見研修センター鹿島式CLT耐震壁設計法」の実績がある。今後も、木材を利用した混構造、中高層における純木造化の対応、木材と異種材料による新材料を利用した木質系構造建築物など、木造の実用化に資する技術的評価を通じ、脱炭素社会に貢献するとしている。