簡単に高品質のVRコンテンツを作成 新たな360度カメラで使いやすさアップ RICOH360 Tours

リコー

リコーは、360度カメラ「RICOH THETA」を2013年から販売している。不動産や建設会社からビジネス用途で活用したいという声に応えて、「THETA 360.biz」の提供を2014年に開始。

THETA 360.bizは、RICOH THETAで撮影した360°画像をクラウド上にアップロードするだけで、簡単に高品質のバーチャルツアーを作成できるサービス。WEB上でいつでもどこでも、現地にいるような感覚で不動産物件や施設をVR内覧することができるようになり、場所・時間にとらわれない提案や案内が可能となった。導入実績は12,000社となる。

リコーのバーチャルツアーの特筆すべき点が、画像の美しさ。ハードウェアとソフトウェアの開発を手掛けるリコーだからこそ実現できる画像処理技術を生かし、AIによる超解像・明るさ補正機能を備えている。画像をアップロードするだけで、自動で解像感を向上させ、ノイズ除去や明るさ補正などを行う。一般的な画像補正機能とは一線を画しており、表面的な補正ではなく、画像そのものの解像に手を加えていくイメージだという。

自動で画像の明るさや解像感を向上。専用ツールや手間も不要に

RICOH360 Toursをリリース
画像数などを無制限に

リコーでは、国内サービスTHETA 360.bizに続き、2020年には海外向けバーチャルツアー作成サービスRICOH360 Toursもリリースしている。現在では国内でも利用が可能となっており、より戸建住宅に適したVRコンテンツを作成することができる。

RICOH360 Toursは、1ツアーに挿入できる画像数、マップの画像数が無制限。多階層の戸建住宅でも1つのツアーで完成できる。周辺の建物を見せたくない建物外観の写真をツアーの中に組み込むといったこともできる。

オンラインでの物件探しが主流となり、不動産事業者はマルチコンテンツの作成を求められているが、RICOH360 ToursのAI機能を利用することで、コンテンツ作成の負荷削減に寄与することができる。パノラマ画像からAIが物件の注目ポイントを判別し、内覧ツアー動画を生成する「AI動画生成」は、完成した動画をYouTubeやポータルにアップし、集客活動に利用可能だ。また、空室にAIがCG家具を配置する「AIステージング」は、家具の搬入搬出が不要で、最短10分でホームステージングを手軽に行える。直近では、パノラマ画像をもとに間取り図を作成する機能も追加された。作成した間取り図は、カタログやチラシに使うこともできる。価格は月額4,000円から(税別、Proプランの場合)。

スマホ不要
タッチパネルモニター搭載の360°カメラを発売

ソフトだけでなく、ハードも進化している。新たに市場投入予定の「RICOH THETA X」は、シリーズで初めて2.25型の大型タッチパネルモニターを搭載。従来のカメラでは、各種設定をスマートフォンで操作する必要があったが、RICOH THETA Xであれば本体だけで撮影設定が可能で、撮影前のプレビュー表示や撮影画像の閲覧もできるため、より簡単に撮影ができるようになった。画像の転送スピードの向上に加え、バッテリー・メモリーカードを交換することも可能になり、1日で多くの現場を撮影することもできる。

新商品の「RICOH THETA X」