トヨタホーム、印西市の分譲地にクラブハウスを整備
住民のコミュニティ形成の拠点に
トヨタホームは千葉県印西市で開発を進める戸建分譲地「The Chevron Knot(ザ・シェブロンノット)」において、住民のコミュニティ形成の拠点となるクラブハウスを整備。デジタルキーを活用し、アプリで簡単に予約ができる仕組みを導入した。
トヨタホームは、2021年7月にザ・シェブロンノットの販売を開始した。総区画数は136戸。街づくりに特徴を持たせ、各住戸を斜めにずらして雁行に配置。千葉ニュータウンの条例で、各住戸の敷地面積を170㎡以上確保する規定があり、街並み全体に解放感があることも特長だ。平均価格は5500万円台。2022年4月時点で、第3期まで63戸を販売し、うち53戸が成約に至った。「想定よりも早いペースで成約をいただいている。コロナでテレワークが普及し、毎日都心に通わなくてもよい人が増えていること。都心まで電車1本、1時間前後でアクセスできること。公園や店などが生活環境が充実していることなど、様々な理由でこのエリアの人気は高まっている」(同社)と分析する。ゴールデンウイークに第4期の販売を開始する。
ザ・シェブロンノットでは、「印西牧の原」駅に近い、分譲地の南側に、住民のコミュニティ形成を促す目的でクラブハウスを整備した。建物面積98㎡の平屋建ての建物で、パーティールーム、ワーク&スタディスペース、ライブラリーなどの空間で構成する。「管理組合の総会や、学習塾やお稽古事のスペース、また、自宅以外のテレワークスペース、子供たちの学習スペースなど、様々な用途での使用を想定している」(同社)。
一方で、クラブハウスで問題となるのは、鍵の受け渡しだ。管理組合の代表者が鍵を持ち、住民が利用を申請するたびに鍵を渡す手間が生じる。最近は、カードキーを住民に配布することも増えているが、管理の問題は払拭できない。そこで、ザ・シェブロンノットのクラブハウスには、ビットキー社のデジタルキーを導入した。また、住民には、ビットキー社が開発した、デジタルキーと連動した「homehub」というアプリを利用してもらう。住民はアプリで施設予約ができ、予約した時間にだけ有効なデジタルチケットが発行される。このデジタルチケットをデジタルキーにかざすことで鍵の施解錠が可能になる。パーティールーム、ワーク&スタディスペース、ライブラリーなどの空間、席ごとに予約できる機能を持たせた。また、アプリには、鍵の予約機能の他、施設の備品を予約する機能、管理組合の議事録や、管理会社からの「お知らせ」を閲覧できる機能、地域情報などにアクセスする機能なども搭載した。6月の管理組合の立ち上げと同時に利用を開始する予定だ。
なお、クラブハウスには、太陽光発電と蓄電池を設置。EVと住まいをつなぎ、電源として利用できる非常時給電システム「クルマde給電」や、大容量のタンクから水を使用できるハイブリッド給湯器「ECO ONE」も導入している。そのほか、防災備蓄用の格納庫も整備。災害時には防災拠点として活用できる。同社は、今後、100棟以上の規模の分譲地には、同様のクラブハウスを整備し、デジタルキー、「homehub」アプリの導入を標準で進めていく方針だ。
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