【お知らせ】会員登録された方はブックマークをお使いいただけるようになりました。登録した記事は画面右上にあるしおりのボタンよりご覧いただけます。【お知らせ】プレミアム会員の方はハウジング・トリビューン最新2冊がブラウザでご覧いただけるようになりました。【お知らせ】 ハウジング・トリビューンVol.646(2022年15・16号)好評発売中です。【お知らせ】2022年4月1日施行の改正個人情報保護法を踏まえ、プライバシーポリシーに事業責任者・個人情報保護管理者の名称を追記いたしました。

住友林業、30年に住宅供給を年間5万戸に倍増

海外比率8割に、国内外で脱炭素化を推進

住友林業は2030年に住宅供給数を5万戸に倍増させる。
北米を中心に海外での供給戸数を増やす考えで、海外比率を8割まで高める方針だ。


30年までの長期ビジョンを策定
米国・豪州への展開を強化
国内はLCCM住宅を発売

住友林業は、2030年までを見据えた長期ビジョン「Mission TREEING 2030」を策定した。経常利益を2021年度の1345億円から2030年度には2500億円まで高める。

この目標の達成に向け、建築分野では、国内と海外を合わせて住宅の供給戸数を現在の2・7万戸から30年に5万戸に倍増させる。

住友林業が開発するLCCM住宅のイメージ

特に海外展開の拡大に力を入れる。2021年度の海外比率は6割と既に海外が国内を上回っているが、2030年には海外比率を8割に高める。

特に注力するのが米国と豪州だ。米国の2021年の供給戸数は1万1230戸だが、2030年度に2万3000戸に、豪州は3169戸を5500戸に倍増させる。またその他の地域も、2534戸から1万1500戸に増やしていく考えだ。

また、年間供給戸数5万戸の達成に向け、国内外で脱炭素化を推進し商品の訴求力向上を図る。日本ではZEH、LCCM住宅の提案に力を入れる。脱炭素化住宅のフラッグシップモデルとしてLCCM住宅を5月のゴールデンウイークに発売し、本格的に提案を強化していく方針だ。「これからは、暮らす時の脱炭素だけでなく、建てる時の脱炭素も推進していきたい」と、光吉敏郎社長は話す。

また、海外で非住宅の中大規模木造建築の強化を図る。ネットゼロカーボンビルの提案を推進する考えで、2023年にはメルボルンで15階建木造オフィスを、2024年にはロンドンで6階建木造オフィスを竣工する予定だ。

023年竣工予定のメルボルンの15階建⽊造オフィス

1000億円規模の森林ファンドを創設
木材コンビナートで国産材活用推進も

森林事業では、民間企業による出資を募り、木材販売の拡大を目的とした「グローバル森林ファンド」を組成する。東南アジア、オセアニア、北米などの森林を保有・管理し、切り出した木材を建材メーカーなどの木材需要家へ販売することで収益を得る。ファンドの運用資産は1000億円規模を見込んでおり、その資金を活用することで森林の保有・管理面積を2021年時点の約2倍となる50万㏊まで拡大したい考えだ。

木材事業では、国内で大規模な「木材コンビナート」構想を掲げる。コンビナート設立により、国産材活用を推進し、2030年度に国産材使用量100万㎥/年を目指す。コンビナートでは植林した自社有林から伐採した木材を丸太置き場に搬出、加工して海外への輸出、国内市場への出荷、木質バイオマス発電としての活用を一体的に行えるようにする。こうした構想の第一歩として、今回、鹿児島県志布志市と新工場建設に向けた立地基本協定を締結し、木材加工工場とバイオマス発電所の建設に向けた検討を開始した。

中期経営計画も策定
3年間で3000億円を投資

今回、長期ビジョン「Mission TREEING 2030」に向け、2024年12月期を最終年度とした中期経営計画「Mission TREEING 2030 Phase 1」も策定した。

売上高は21年度の1兆3859億円から24年度に1兆7700億円、経常利益は1345億円から1730億円への引き上げを目指す。

そのために、3年間で約3000億円の積極的な投資を行う。脱炭素関連では海外中大規模建築で300億円、森林ファンドの創設に向け120億円、木材コンビナートの立ち上げに向け200億円を見込む。

住宅関連では、海外住宅事業で1300億円を投入する。積極的な宅地・不動産開発を行い、販売戸数を伸ばす計画で、年間供給戸数を米国では21年度の1万1230戸から24年度に1万6000戸に、豪州では3169戸から4000戸に増やし、合わせて2万戸を目指す。特に米国はミレニアル世代、Z世代、新規の住宅取得層の人口増加、中古住宅の在庫不足などを背景に、継続的に安定した住宅ニーズが出てくると見込み、取り組みに力を入れていきたい考えだ。

また、国内は21年度の9711戸から9750戸と横ばいを見込んでいる。

関連記事