[専門紙誌4社共同企画]綾部市(京都府):全国に先駆けて定住促進を積極推進
13年間で移住実績300世帯、30年間で人口4万人へ
「移住立国プロジェクト」により住民、企業、団体、行政が一丸となり定住者を積極的に呼び込む。
目標の「移住360世帯」はクリアする見込みで、さらに取り組みの幅を広げ、最大の目標である「人口4万人」に挑戦する。
綾部市は、京都府の北部に位置し、舞鶴市や福知山市、福井県の高浜町などと隣接する絹織物が有名な町である。その人口は、市制が施行された昭和25年の5万4055人をピークに減少が続き、令和3年3月末で3万579人となっている。
全国でも早くから移住・定住支援に取り組み、平成18年には「綾部市水源の里条例」を制定、限界集落を「水源の里」と命名し、交流から定住につなげる地域振興の取り組みを開始。平成20年には、全国に先駆けて定住の専門窓口「定住サポート総合窓口」を設置、平成23年に策定した「第5次綾部市総合計画」で定住促進策を最重要施策の一つに位置づけ、「交流から定住へ。定住から地域振興へ」を目的に、定住促進課、観光交流課、水源の里・地域振興課を配した定住交流部を新設した。平成26年には理念条例「綾部市住みたくなるまち定住促進条例」を制定し、市民、事業者、行政の全市一丸となって定住者を呼び込む機運の醸成に取り組んでいる。令和3年に策定した「第6次綾部市の総合計画」(2021〜2030年)では、「移住立国プロジェクトの推進」、「空き家流動化の促進による定住者の確保」の取り組みを掲げ、定住促進をさらに加速させようとしている。
「あらゆる取り組みを進める」(定住交流部 定住・地域政策課 塩見浩一課長補佐)なか、「定住サポート総合窓口」を設置して以降の移住者は273世帯・656人(平成20〜令和2年度)に達している。3年度も33〜34世帯の移住が見込まれており、「7年度までに360世帯」という目標はクリアしそう。特に、2、3年度と2年連続で30世帯超えと、移住拡大に勢いがつき始めている。
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