2021.11.19

トヨタホーム、TQ FACTORYの成約率が1.5倍に

予約も2倍と“楽しく学べる”施設が好評

新たにオープンした「TQ FACTORY」が好評だ。来場者が楽しめる施設を目指しリニューアル、成約率が1.5倍などの成果につながっている。


トヨタホームが春日井事業所(愛知県春日井市)に設けた「TQ FACTORY(ティーキュー ファクトリー)」が好評だ。

この施設は、それまでのショールーム「ふれ愛の館」をリニューアルし、同社のいえづくりへの思いや品質の高い家づくりの仕組みを、楽しく学ぶことができる新感覚の体感施設で、9月18日にオープンしたばかり。

施設のリニューアルは「今までの施設はレクチャーばかりでお客さんは飽きてしまう。堅いイメージをなくし、来場者に“楽しかった”と言ってもらうこと」(横田純夫副社長)が一番の狙いであり、来場者に参加してもらうことを重視して企画を練ったという。

TQ FACTORYは、“楽しく学べる”施設として成約にもつながっている。

まず、「住まいのMX4Dシアター」で地震映像などを大画面で体感することで、来場者に驚きをともないながらその重要性、また、トヨタホームの家づくりへの思いを知ってもらう。続いて、「地盤基礎コーナー」、「構造材強度実験コーナー」、「工法比較コーナー」、「断熱材コーナー」、「耐久性コーナー」と、それぞれの空間で、どのように家づくりを行うべきかの知識を得る。

「防災コーナー」では、床一面に愛知県の地図を描き、その上にプロジェクションマッピングにより、南海トラフ地震が起きた際、どのような場所がどのような影響を受けるのかを体感して理解することができる。

また、「暮らしのMR体感コーナー」では、MR(複合現実)ゴーグルを使って、住空間をよりリアルに分かりやすく体感できる。例えば、一階天井を見上げると吹き抜けにした場合の映像を見ることができるといった工夫だ。

これらの施設を体感した後に、工場で実際にどのようなモノづくりが行われているかを見学、さらに併設したモデルハウス「Since Smart Stage+HIRAYA」で、低炭素時代を見据えたトヨタホームの家を見ることができる。一日かけてトヨタホームの家づくりを体験し理解することができる施設なのである。

工場見学や体感施設などは、もはや珍しい取り組みではなくなった。しかし、MRやプロジェクションマッピングなど新たな技術の導入、何よりも来場者が“楽しく学べる”といったコンセプトにより、TQ FACTRYは着実に成果に結びつけている。

オープンから1カ月経つが、集客と反応は上々。完全予約制で、週末は12月まで予約で埋まり、従来施設の倍以上という。これは営業担当者が、それだけ販促手段としてこの施設を重視していることの表れであろう。さらに施設を訪れた場合の成約率は、従来施設の1.5倍にも高まった。

今後、コンテンツをどんどん増やし、さらなる充実を図る考え。また、ここでの反響をみながら、他地域への展開も検討していく考えだ。