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2021.11.15

住宅性能表示で等級6、7を創設

HEAT20のG2・G3を目安に設定

国は住宅性能表示制度で、ZEHより上位の等級を創設する。HEAT20のG2・G3を目安に設定する方針だ。


2050年の住宅脱炭素化に向け、関連制度の見直しが加速している。

この一環として、国は住宅性能表示制度の断熱等性能等級において、省エネ性能でZEH水準を上回る等級を創設する。住宅表示制度の断熱等性能等級については、これまで省エネ基準レベルの等級4までしか設定されていなかったが、新たにZEH水準相当の等級5の設定に向け既にパブリックコメントを経て行政手続きが進められているところだ。

さらに今回、省エネに関してトップアップの取り組みをより推進していく観点から、ZEH水準を上回る等級(等級6、等級7)の創設に向けて検討が開始された。国の案では、等級6は暖冷房にかかる一次エネルギー消費量を省エネ基準から概ね30%削減、等級7は概ね40%削減を目安に設定(UA値、ηACの詳細は図1を参照)。等級6はHEAT20のG2を、等級7はG3の数値を参考にした。

等級6.7をイメージしやすくするための仕様例も示した。6地域(東京など)においては、等級6は壁では高性能グラスウール16K(105mm)に付加断熱として押出法ポリスチレンフォーム3種(25mm)、窓はLow‐E複層ガラス(G12)に樹脂サッシという仕様。等級7は壁では高性能グラスウール20K(105mm)に付加断熱としてフェノールフォーム(100mm)、窓はダブルLow‐E三層複層ガラス(G9)と樹脂サッシという仕様だ。

等級6・等級7とも、壁については付加断熱を設定しているが、パブコメ済みの等級5(ZEHレベル)の仕様では、壁の付加断熱を設定していない。国のイメージによると、6地域の場合、等級6以上になると付加断熱が必要ということになる。

低炭素建築物の認定基準と誘導基準も見直し

今回、ZEHのさらなる普及拡大を図る観点から、エコまち法に基づく認定低炭素建築物の認定基準と、建築物省エネ法の誘導基準を、ZEH基準の省エネ性能(再エネ除く)に整合させる検討にも入った。いずれも従来よりも高い省エネ性能を求める(具体的な省エネ性能の変更案については図2を参照)。

加えて、低炭素建築物については、新たに太陽光発電設備などの再生可能エネルギーの設置を要件として求める。ただし、設置要件は条件不利地域や高層の住宅・建築物にも配慮した水準とする考えだ。

委員からは、「基準見直しで省エネ性能向上分の追加コストが生じるが、ノンエナジーベネフィットなどのメリットも含めて消費者への丁寧な説明が必要」、「低炭素建築物については再生可能エネルギーは、太陽光発電だけでなく地中熱、木質バイオマスなども含めて考えることが重要」といった声が挙がった。

今後、住宅性能表示制度でのZEH水準を上回る等級の創設、低炭素建築物の認定基準と建築物省エネ法の誘導基準の改正案については、11月24日に再度検討会を行ったうえでとりまとめ、来年3月頃に公布を行う予定だ。施行については、審査体制の構築の状況や事業者の状況も踏まえて今後設定する方針。

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ハウジング・トリビューンVol.634(2022年2号)

特集:

進化する「wallstat」が木造住宅づくりを変える

地震大国といわれる日本において、住宅の地震対策は欠かすことができない。また、遠くない将来に必ず起こるといわれる南海トラフ地震と首都直下型地震などの巨大地震に備え、住宅には、より高いレベルの耐震性能が求められている。こうした中で近年、存在感を高めているのが、木造住宅の耐震シミュレーションソフト「wallstat(ウォールスタット)」だ。木造住宅を3次元的にモデル化し、過去に起きた地震や想定される巨大地震など様々な地震動のデータを入力することで、木造住宅の地震による揺れを動画で解析し構造プランを強化できる。

耐震性能の可視化により、エンドユーザーに対しても説得力を持って高耐震住宅の重要性をアピールしやすくなるため、wallstatを活用して、建てる前に住宅を揺らし、壊し、シミュレーションを行い、より耐震性の高い、安全性を高めた住まいを実現し、普及を目指す住宅事業者も増えてきている。

2022年1月には、wallstatのバージョンアップにより、耐震シミュレーション機能が強化された。ユーザーの声を反映し、計算時間を約2分と、従来の10分の1に短縮。より使いやすいものへと進化している。wallstatで耐震シミュレーションをすることがあたり前という時代になっていきそうだ。

併せてwallstatに組み込みシミュレーションできる建材、連携できるソフトウェアも紹介する。

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