パナソニック、脱炭素などで付加価値高めた企画住宅を開発
市場環境の変化への対応を強化
パナソニック アーキスケルトンデザイン テクノストラクチャー事業本部は、脱炭素化や新生活様式の定着など市場環境の変化に対応した提案を強化する。その一環として、今回、企画型住宅の新商品を開発した。
パナソニック アーキスケルトンデザイン テクノストラクチャー事業本部(以下パナソニック)は、金物で耐震性能を強化した木造住宅工法「テクノストラクチャー」を導入した企画型住宅のボランタリーチェーン(VC)事業を行っている。現在、約380社が加盟しているが、8月にはVC加盟店のテクノストラクチャー住宅の販売は累計7万棟を突破した。
これまで、テクノストラクチャーでは、「耐震」を重視した提案を行ってきたが、ここにきて住宅を取り巻く市場環境が大きく変わってきた。
その一つが住宅脱炭素化だ。国は、2025年度に省エネ基準の適合義務化を行い、さらに2030年度までを目途にその省エネ基準をZEH水準まで引き上げる方針を掲げている。一方で、コロナ禍で暮らしも大きく変わってきた。在宅時間が延びて光熱費・水道費の支出が増加、より快適性を求める傾向も強まっている。
こうしたことから、パナソニックは従来の耐震に加え、脱炭素化や新生活様式に配慮した企画住宅の新商品「BASIE(ベイシー)」を開発、10月26日から全国のパナソニック ビルダーズ グループ加盟店を通じて販売する。
樹脂窓、熱交換換気など採用
より省エネで快適に
住宅脱炭素化の取り組みの一環としてペアガラスの樹脂サッシを標準採用。オプションでトリプルガラスも選択できるようにし、ZEH以上の断熱性能に対応する。太陽光発電システムを搭載しやすいよう、屋根は片流れなどのシンプルな形状を採用。パナソニック製の太陽光発電システムを25枚載せられるようにした。
また、コロナ禍で需要が高まる、より快適な住環境への対応という点では、快適な室温を保ちながら換気をするために、パナソニック製のダクト式第1種熱交換換気システムを標準採用し、快適性と省エネを両立させる。
従来の強みである地震対策についても、より強化した。木の梁を鉄で強化することで耐震性を高めた「テクノビーム」に加え、今回新たに地震の揺れを吸収する制震部材「テクノダンパー」を標準採用、繰り返す地震への対応力を高めた。
パナソニックでは、「ベイシー」の発売とともに、加盟店の営業面のサポートも強化する。今後、全国でモデルハウスを建築する考えだ。また、加盟店が、環境性能を数字だけでなく快適性や光熱費削減といったノンエナジーベネフィットも含めて提案しやすいようにする営業ツールの開発も検討している。
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