高齢者が自宅に住み続けられるために
(一社)高齢者住宅協会(竹中宣雄会長)が、「最期まで自分らしい生活を送ることができる住生活の実現を目指して~大量供給からの転換~」と題した「2025年に向けた高齢者住宅に関する提言」をまとめた。
2025年とは、いわゆる団塊の世代が75歳以上となる時期。こうした時代に向けてサービス付き高齢者向け住宅(サ付住宅)の整備などが進められてきた。
しかし、提言では「もはやサービス付き高齢者向け住宅を大量に供給する時代ではない」とする。これがサブタイトルにもつけられた「大量供給からの転換」だ。もちろん、85歳以上の高齢者は今後も増加傾向にあり、高齢者向けの施設や住まいの整備は引き続き必要とする。しかし、65歳以上の高齢者の増加は鈍化傾向が見込まれ、高齢者向けの施設や住まいの需要が落ち着いてきている地域もあるといった変化もある。
希望する環境で生活を送るため、さまざまな選択肢が求められる。
提言では「多様な高齢者向け住宅の供給」として、まず触れるのが“自宅”である。自宅に住み続けられることができるのであれば、施設への入所や高齢者向け住宅への入居のコストを抑えられる。何よりも住み慣れた土地で暮らし続けるという強いニーズを満たすことができる。
ただ、そのためには施設や高齢者向け住宅で提供される環境づくりが不可欠だ。省エネやバリアフリー、設備も含めた改善は言うまでもない。高齢者配慮リフォームについては「残りの短い暮らしのために家にお金をかけるのは…」と躊躇する一面があることは否めない。こうした意識を変えるような提案やインセンティブが求められよう。
また、生活を支えるサービスも不可欠だ。これまで自宅にはなかった状況把握や生活相談といったサービスである。提言では、こうしたサービスの提供を、「地域のサービス付き高齢者向け住宅が提供することも考えられる」と指摘している。つまり、サ付住宅が持つ機能を「自宅」にまで広げられないかという提案だ。今のIoT技術などをもってすれば決して難しいことではなかろう。
医療施設や福祉施設と高齢者向け住宅といった複合施設の充実も重要だが、今、そこにある個人住宅をどのように住み続けられるようにするかという視点からの高齢者の暮らしへのアプローチがもっとあっていい。それはリフォーム・リノベーション拡大の新たな切り口ともなろう。
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