朝日ウッドテック、5つの衛生性能を備えた「HYGIENIC」ブランド創設
安心・清潔な住空間づくりを深化
天然木フローリングのリーディングカンパニーである朝日ウッドテックは、5つの衛生性能を備えた天然木商品群を表す新たな機能ブランド「HYGIENIC(ハイジェニック)」を立ち上げた。
天然木フロアをはじめ、手摺やカウンターなど、「HYGIENIC」を標準仕様として展開し、安心・清潔な住空間づくりを深化させていく考えだ。
近年のウイルス性疾患の流行を受け、同社は2020年に抗ウイルス・抗菌性能を付与し、SIAA((一社)抗菌製品技術協議会)の基準をクリアした天然木フローリングを日本で初めて開発した。
床には会話や咳による飛沫が集中して落下し、床に触れた手足から感染が広がる可能性があると言われている。同社が2020年に行った「床についての消費者意識調査」によると、特に、家の中で靴を脱いで過ごす靴脱ぎ・床座文化の日本では、60%以上の人が、床に直接座ってテレビを見たり、床の上で洗濯物を畳んだりすることが分かっている。日常生活の中で床に手足が触れる機会は意外に多く、床を衛生的に保つことは衛生的な住まいづくりに繋がる。抗ウイルス・抗菌性能を付与した床材を効果的に使用することで、表面に付いた飛沫のウイルスの感染力を低減させる効果が期待できる。
SIAAマークを付与した天然木フローリングは、発売開始以降、引き合いが増加している。「従来から採用比率が高い大手住宅会社をはじめ、抗ウイルス・抗菌仕様の天然木フロアを採用したいという新規の顧客も増えている」(同社)。
包括的な衛生性能を標準仕様に
手摺、カウンターなどにも展開
一方で、今後、抗ウイルス・抗菌性能を備えた床材は、当たり前のものになっていくと見られている。実際に、多くの建材メーカーなどが、SIAAマークを取得した新商品を拡充しはじめている。
しかし、床に求められる衛生性能は、抗ウイルス・抗菌性能だけではない。同社に届けられる多くの住まい手の声を分析すると、消毒液を使った手入れのしやすさや、汚れの付きにくさ、さらにシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド・VOC放散量の少なさなど、より包括的な衛生性能が求められていることがわかった。
そこで、同社は5つの衛生性能において、一定の基準を満たした天然木製品について、機能ブランド「HYGIENIC(ハイジェニック)」仕様として提供を開始した。天然木挽き板フローリング「LiveNaturalプレミアム」、天然木突き板フローリング「LiveNatural」など、対象商品には、製品ブランドの後ろに「HYGIENIC」仕様が付く。
「HYGIENIC」は同社が大手ハウスメーカーなどからの要望に応え、また提案し、さまざまな性能を持つフローリングを地道に研究、開発してきた成果であり、同社にしか提供できない高付加価値商品となる。5つの衛生性能を実現しながら、天然木の手触り感や質感を維持することにもこだわった。
今後は、天然木フローリング以外の手摺やカウンター、階段材、壁材なども「HYGIENIC」仕様へ切り替え、衛生的な建材の更なる普及を推進する。
「昨今のコロナ禍において、玄関で靴を脱ぐ日本の生活習慣が見直されているように、いま、世界的に住まいの床を清潔に保つことの重要性が高まってきている。より高いレベルの衛生性能を備えたHYGIENICで、安心・清潔な住空間づくりを深化させていきたい」(同社)考えだ。
業界初、ペット用天然木フロア
質感はそのまま滑りにくい塗装
また、同社は天然木突板フローリングのラインアップを拡充し、業界初となるペット用天然木フロア「LiveNatural for Dog」を開発し2021年9月、販売を開始した。
コロナ禍の影響で「おうち時間」の増加に伴い、小型犬などペットを室内で飼う人が増えているが、一般的なフローリングでは、滑りやすく、脱臼するなどして、ペットの健康被害が生じるリスクがある。そこで求められるのが防滑性能を備えたフロアだが、ペット向けフロアの大半は、シートフロアであり、シートの表面に微細な凸凹の加工を施すことでペットが滑ることを防ぐが、経年使用により、シート表面が摩耗し、滑り止めの効果は低減していく。
対して、「LiveNatural for Dog」の表面には、塗料メーカーと共同で開発した、強靭性とグリップ力を併せ持つ塗料を採用。天然木の質感を損なわずに防滑性を持たせた。通常使用では、防滑性能はほぼ低減せず、長期にわたり効果を発揮し続ける。
また、「LiveNatural for Dog」は、5つの衛生性能を備えた「HYGIENIC」仕様が標準となる。抗ウイルス性能、抗菌性能に加えて、手入れがしやすく、汚れが付きにくいため、汚れやニオイなどが生じやすい、ペットを飼う空間により適したフロアと言える。
「天然木フロアを使用したいが、小型犬を飼っているために、シートフロアを選択せざるを得ないという方は多い。ペット向けの天然木フロアを採用することで、住空間の質感、グレードを維持しながら、ペットに優しい空間を創出できる」(同社)。これまでにない付加価値商品として提案を強化していく考えだ。
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