(一社)優良ストック住宅推進協議会「スムストック」20年度成約数が過去最多
認知度向上施策などが奏功
(一社)優良ストック住宅推進協議会は、「スムストック」の2020年度成約件数が過去最多の1922棟になったと発表した。認知度向上などの取り組みが奏功しコロナ禍でも成約は好調に推移している。
(一社)優良ストック住宅推進協議会は、2008年度から既存住宅の流通促進を目的に「スムストック」の認定事業を行っている。「スムストック」とは、同協議会の会員各社がこれまで供給してきた建物のうち、住宅履歴データベースの保有、50年以上のメンテナンスプログラム、計画通りの点検・修繕、新耐震基準レベルの耐震性といった基準を満たす住宅。
今回、協議会は2020年度の活動状況報告で、「スムストック」の2020年度の成約件数が前年度比14.8%増の1922棟で過去最多になったと発表した。
コロナ禍でも順調に成約件数を伸ばした主な要因を、同協議会では「認知度向上策として実施したメディア戦略が奏功したため」と見る。2020年度はテレビCM、ウェブ動画、ウェブ広告、ホームページ上での紹介動画の放映などを行い、認知度向上へ向けた取り組みを強化。結果、ホームページ訪問数は前年度比107%、資料請求件数は148%と成約件数の増加につながった。
また、スムストック業務の担い手となる「スムストック住宅販売士」の育成が順調に進んでいることも成約件数の増加につながっている。2008年のスムストック開始時、「スムストック住宅販売士」は428人だったが、2020年12月末現在では累計6965人に拡大している。また、2018年からスムストックの査定や販売は行わないが、スムストック住宅販売士と同内容の研修を受けた者を登録しPRを行う「スムストック住宅販売士試験合格者制度」を開始しているが、2020年度は621名の登録を行った。
新会長に積水ハウス副会長
新中期計画も策定
また、協議会は総会・理事会で、新会長に堀内容介氏(積水ハウス代表取締役副会長執行役員)を選出。今後は堀内新会長のもとで今回新たに作成した中期計画(21~23年度)に沿った取り組みを行っていく。
新中期計画では、捕捉率の向上を目標に掲げた。会員会社が供給した住宅のうち、スムストックとして仲介を行ったものは2020年度は17%だった。徐々に捕捉率は上がっているもののまだ十分ではないと考え、2023年までに20%以上を目指す。目標達成に向け、ひきつづきTVCMなどを通じた認知度向上策を実施する。
また、中期計画では成約数の拡大に向け、住宅保証機構と連携した「買取再販型」保険商品の展開も10月に予定。さらに、脱炭素、レジリエンス、新しい生活様式など、今後の社会環境の変化に対応したスムストック査定方法の改良も行う方針で、新たにワーキングを立ち上げる予定だ。
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