2021.9.2

BXカネシン シンプルな構造で設計できる片持ち梁金物を開発

L字バルコニーや大開口を簡単に実現

同社独自の金物工法「プレセッターSU」と併用し、片持ち梁を支える補助金物「プレセッターSU片持ち梁金物」を開発した。シンプルな構造でL字型バルコニーを実現でき、1階に大きな窓を取り付けられる。

「プレセッターSU片持ち梁金物」の施工例。プレセッターSUと併用し、専用ビスで構造用合板と一体化する

新型コロナウイルスの感染拡大により「おうち時間」が増える中で、より快適な住空間を求めるニーズが高まっている。そうしたニーズの一つとして注目が集まっているのがバルコニーだ。リビングやダイニングからの延長の空間、あるいはアウトドアやガーデニングスペースなど、付加価値を高めた空間利用ができるため人気は高く、さまざまな使い方が広がっている。

しかし、構造の一部としてバルコニーを設置する場合、とくにX方向と、Y方向の2方向にバルコニーを設置する「L字型バルコニー」を実現しようとすると、従来の方法では、梁が二重構造となり、材積も増えるといった課題があった。こうした課題の解消を目指して開発したのが、建物の外周梁に取り付けた「片持ち梁」(梁の一端を固定し、他端を持出しにして自由な状態する梁)の下部に取り付ける補助金物「プレセッターSU片持ち梁金物」だ。

プレセッターSUと併用し、部屋内梁と外周梁、片持ち梁を厚さ24mmの構造用合板と梁を専用のビスで一体化することで、シンプルな構造で片持ち梁支持を実現できる。ハウスプラス確認検査による承認を得ており、同社が用意した「設計・施工マニュアル」通りに使用することで、L字型バルコニープランを簡単に実現できる。

構造の制約を解消
バルコニーと大きな窓を両立

また、開口部の上にバルコニーを設置する場合、持ち出し梁の設置方法では、構造上の強度を高めるために、「持ち出し梁直下に柱を設置する」、あるいは「開口部の上部に枕梁を確保する」ことが求められ、開口部の高さが低くなるという課題もあった。この課題に対しても、構造の制約が少ない「プレセッターSU片持ち梁金物」を用いることで、大きな窓とバルコニーの設置を両立できる。軒天まで窓を高くできるので、外観もよりスマートになる。

「プレセッターSU 片持ち梁金物」を用いることで、シンプルな構造で、L 字型バルコニープランを簡単に実現できる

同社 営業本部 営業部の高橋直樹部長代理は、「5月の発売以来、多くの反響をいただいている。『プレセッターSU片持ち梁金物』でしか実現できない+αの付加価値を訴求して、『プレセッターSU』の新規採用、切り替えにつなげていきたい」と話す。