2021.9.10

MUJI HOUSE、団地やマンションで買取再販事業に参入

性能向上リノベを施し年間100戸の販売目指す

無印良品の住空間事業部門を担うMUJI HOUSEは、団地やマンションの買取再販事業に参入した。これまで取り組んできたURとの団地再生のノウハウなどを生かしながら、まずは年間100戸の販売を目指す。


MUJI HOUSEが買取再販を行った神奈川県横浜市港南区港南台の築47年の団地の内観

現在、買取再販市場は中古マンションを中心に広がっている。矢野経済研究所の国内中古住宅買取再販市場調査によると、2018年の市場規模は成約件数ベースで3万2500戸(戸建とマンション合計)と推計。2014年比で1.5倍以上伸長し、成約件数の7割近くをマンションで占めている。さらに2025年にはマンションがけん引役となり、4万5000戸にまで成約件数が増えると見られている。こうした市場拡大を背景に、不動産事業者などが続々と買取再販事業に参入している。

既に同社は、マンション探しから、住まい手の暮らしに合わせたリノベーション提案までをワンストップで行うリノベーション事業を展開している。しかし、この方法だと、「例えば物件探しに3ヶ月、設計に3ヶ月、施工に3ヶ月といったように、引渡しまでに時間がかかる」(リノベーション事業部豊田輝人部長)という課題が残る。同社はこうした課題に対応しようと、リノベーション事業の選択肢の1つとして買取再販を加えた。

同社は、(独)都市再生機構(UR都市機構)と連携し、全国で「MUJI×UR団地リノベーションプロジェクト」を展開。UR賃貸住宅を同社が無印良品の製品などを使いながらリノベーションした物件は1000戸に上っている。この実績を強みに、同社はマンションだけでなく、団地の買取再販にも動き出した。

今回、同社が買取再販で提供する団地・マンションの特徴は、買い取った時点で2DKなどに仕切っていた壁を取り払い、一室空間にしながら、無印良品で販売する、移動できる家具やオリジナルの建具を活用しながら柔軟な間取りを提案するという点だ。「一室空間とすることで、家族構成の変化に合わせて空間を対応させることができる」と豊田氏は話す。

また、同社が取得した物件は、性能向上リノベーションを施し、再販する。例えば、断熱性能を発揮するために、髪の毛の太さほど(100ミクロン未満)の非常に微細な気泡構造により、最高水準の0.020W/(m/K)の断熱性能を実現する「フェノール樹脂断熱ボード」を採用。この断熱材を使うことで、通常の断熱材よりも壁を薄くすることが可能になり、居住空間をより広くとることを実現できるという。断熱効果を高めるため、既存の窓の内側に複層ガラスの樹脂製インナーサッシも取り付けている。「温熱環境や日当たり、風通しなど目に見えない部分で手間をかけている」(豊田氏)と強調する。

当面の販売目標は年間100戸。豊田部長は「30~40代の単身者からファミリー層までをターゲットに、まずは一都三県から販売をスタートし、状況に応じて全国展開を考えていきたい」と意欲を示す。

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特集:

木促法改正で市場拡大に期待

利用期を迎えた国内の森林資源の活用、また、SDGs、脱炭素化といった観点から、木造建築推進の機運が高まっている。
2021年6月には、公共建築物木造利用促進法(木促法)が改正され、脱炭素社会の実現に向けて、一般建築も含めて、木造化を推進していく方針が打ち出された。
市場拡大への期待が高まる中で、事業者の動き、木造建築を建てやすくする技術開発が加速する。
中大規模木造市場攻略のポイントはどこにあるのだろうか。

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