2025.1.15

パナソニック ハウジングソリューションズ、「眠る前に過ごす部屋」としてお風呂を提案

眠りのプロとコラボし「BEVAS」の新プランを企画

 

パナソニック ハウジングソリューションズが、「設備の視点から初めて睡眠へのアプローチ」(水廻りシステム事業部 マーケティング総括担当・窪井健司部長)、バスルーム「BEVAS(ビバス)」シリーズにおいて新たなプラン提案「おやすみBEVAS」を発売すると発表した。

厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(令和元年)によると、一日の平均睡眠時間が6時間以下の割合は男性が37.5%、女性が40.6%とほぼ4割に達する。さらに経済協力開発機構(OECD)の平均睡眠時間に関する調査(2021年)によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、33カ国中ワースト1位であった。

睡眠不足は、作業効率などの低下や情緒不安定だけでなく、高血圧や糖尿病などの発症リスクが高まることも指摘されている。こうしたなか厚生労働省は「健康づくりのための睡眠ガイドライン2023」をまとめるなど、国もその対策に乗り出している。睡眠不足の対策、睡眠の質の向上は大きな社会問題になっているといっていい。

こうしたなかパナソニック ハウジングソリューションズは、睡眠の課題に対し「住宅設備で何かできることはないか」と考え、コンセプトを「眠る前に過ごす部屋」としたバスルームプラン「おやすみBEVAS」を展開する。

この取り組みは、SleepLIVEの小林麻利子社長の監修によるもの。同社は、睡眠・メンタルのカウンセリング、クリニックの睡眠支援、企業従業員の健康支援、睡眠研究性能評価、睡眠事業支援、マンションやホテルの睡眠空間のコンサルティングなど睡眠環境の支援や改善などに取り組む。

「BEVAS」は、良質な睡眠のためのポイントとなる光、温度、音という3つの環境からアプローチ。具体的には、足先から首の付け根までしっかりと浸かることが可能な浴槽の形状、落ち着いた色合いのコーディネート、心地よいあかり、光を吸収しやすいブラック色の天井の採用など、刺激を抑えた環境を整えることで心と身体をリラックス状態へ導く。

リクライン浴槽、酸素美泡湯、グレイスブラック柄の天井、ライトアップロングカウンター(主照明切替)、ビームシャワーなどの仕様で172万5000円(税抜)だが、さらに入浴タイプ別に必要なアイテムを選んだ「ほっこりセレクト」(同150万1000円)、「のんびりセレクト」(同152万5000円)、「ゆったりセレクト」(同129万4000円)の3つを提案する。「ほっこりセレクト」は身体面での課題に対応、床暖房や酸素美泡湯を備え、壁はレンブラントグレー柄とした。「のんびりセレクト」は心の安定を目指し、ライトアップロングカウンター(主照明切替)、壁はモルタルモーブピンク柄。「ゆったりセレクト」は行動面に影響が出ている人を想定し、壁をチェスナットグレージュ柄とした。3つのセレクトすべてがフラット天井(グレイスブラック柄)とフラットラインLED照明(調色)を備え、心地よい明かりと光を吸収しやすいブラック色の天井による安らぎ空間を提案している。

これらの仕様のセレクトに関わったのが小林氏で、「例えば、睡眠に関して心に課題のある人にはこういう色というようにセレクト」(小林氏)と、国内外の研究だけでなく、同社の試験で確認をおこなった上で最適なものを選んだという。

示されたモデルは1616サイズと戸建向けだが、「主なターゲットとしては40歳以上のリフォームユーザー」(窪井部長)と、条件次第でマンション、また、リフォームにも対応が可能で、新築のみならず買取再販事業者、リノベーション事業者等に向けての提案にも力を入れる。

「おやすみBEVAS」を前に(左から)窪井健司部長、小林麻利子社長、バス企画開発部・瀬口佳奈子氏