2021.8.3

ビスダックジャパン、パネルを活用した木造システム工法を開発

製造権、販売権のオープン化で普及拡大

ビスダックジャパンは、オリジナルの狭小耐力壁や金物などを用いることで「吊って運ぶ」ことができるパネルを活用した木造システム工法を開発した。工場で製造したパネルを現場で組み立てることで在来軸組工法の木造建築物をより短工期で効率的に上棟できる。木造住宅の生産合理化を推進する1つの手法として普及拡大を目指す。

ビスダックジャパン(大阪府堺市、橋詰出代表取締役)は新たに開発した木造システム工法を「木質軸枠パネル構法」と命名した。

在来軸組工法の外壁下地材と内壁下地材で「モノコック構造」を構成し、その内部に梁、土台、柱などで構成する耐力壁を一体化することで、高耐力を有したパネルを工場で製造する。

パネルは3種類あり、①梁と土台、構造用面材、羽柄材、さらにパネル両端の2本の柱を一体化した「軸パネル」、②梁と土台、構造用面材、羽柄材、さらにパネルの片方の柱を一体化した「軸枠パネル」、③梁と土台、構造用面材、羽柄材のみで構成し、柱なしの「枠パネル」、この3種類のパネルを用いることで、在来軸組工法の木造建築物の構造を分解し、パネル化できるようにした。

工務店などから在来軸組工法の木造住宅の図面を受け取り、同社スタッフが、3種類のパネルの割り付けを行う。工場で製造した3種類のパネルを現場に搬入し、床、壁、間仕切り、小屋、屋根の5部位を組み立てることで、大幅な工期短縮、廃材の削減などを実現。現場でプレカット材を用いて建てるよりも上棟の工期を約半分に抑えられる。


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