JERCO、コロナ禍での移住見据え、リフォームのスキーム構築へ

今年度の事業計画策定、2030年のロードマップも策定

(一社)日本住宅リフォーム産業協会(JERCO)は、13期の事業計画を発表した。一昨年に策定した「ジェルコビジョン2030」の実現に向け、ロードマップも策定、公表した。


ジェルコは、事業者の育成、組織の活性化などを通じ、品質の高い“ジェルコリフォーム”を構築するため一昨年、「ジェルコビジョン2030」を策定。「生活者」と「社会・行政」、「事業者」、「働き手」の4つの期待に、ジェルコとして、どう応えていくのかをビジョンとして示した。そのビジョン実現に向け、①専門性と学び(質の高いリフォーム事業者の育成)②多様性のある交流(出会いと気づきと人脈づくり)③組織強化(社会環境の変化に対応した組織づくり)――の3本を柱に立てた。

総会後に記者会見する盛会長(左)と体制整備委員会の山坂麻衣子副委員長

13期の事業計画も、この3本の柱に沿って策定。①については、オンラインを活用した研修会やセミナーなどを実施しながら、ジェルコリフォーム教育カリキュラムの推進を図る。また、ジェルコが独自の基準を設けて審査・認定をする「性能向上プレミアム住宅」の普及に向けたツールの作成などを行う。

今年度は新たに移住計画のスキームを確立する考えだ。コロナ禍で都心から地方へ移住する生活者もいる動きをビジネスチャンスと捉え、「ジェルコリフォームとして提案できる仕組みを検討し、スキームを確立していきたい」(盛静男会長)考えだ。

②については、全国8支部で対面でのセミナーを展開したり、会員の成功事例を動画などを使い共有したりしながら、会員増強を目指す。また、「ジェルこまち」を軸に女性活躍を推進する。③では、担当副会長が積極的に関与しながら、支部のサポート体制を強化。また、リフォームについては工事業者や費用などに不安を感じ、リフォームの検討でとどまる生活者も少なくない。今年度は生活者への情報提供と相談窓口の強化も図る意向だ。

また、ジェルコビジョン2030の実現に向けた、推進ロードマップを策定。ゴールの2030年までに「全ての会員が質の高いリフォーム事業者となり、人生100年時代における生活者へ安心と豊かさを提供する」(盛会長)と強調する。それを実現するための一歩として、ロードマップでは2023年までに「全てのジェルコ会員が長期優良住宅化リフォームをできる」という目安を掲げた。会員すべてが切磋琢磨にレベル維持とスキルアップに取り組み、ジェルコビジョンの最終目標2030年に、会員1000社と現在の2倍に増やす考えだ。

リフォーム業界での女性の活躍を目指して2019年度に活動を始めた全国女子会「ジェルこまち」も徐々に浸透してきた。コロナ禍の中でも、昨年度実施した「ジェルこまち」のオンライン交流会に、延べ437人が参加した。2019年に実施した全国大会のおよそ4倍の女性が参加し、活動などへの理解を深めている。今年度は対面とオンラインのハイブリッドで全国大会やセミナーを計画する。体制整備委員会の山坂麻衣子副委員長は「セミナーなどには上司の勧めで参加する女性も増えており、会員企業それぞれが女性活躍の意識を高めてきている」と手ごたえを掴む。

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