セコム、AI・5Gを使った警備ロボット開発
住宅への活用提案も視野に
セコムは、AI・5Gなどの最先端技術を活用して警備業務を行う、新しいセキュリティロボット「cocobo(ココボ)」を開発した。「分譲マンションなどでの活用も期待できる」と同社では話す。
今回、同社が開発したココボは、常駐警備員の代わりに巡回警備や点検業務を行うセキュリティロボットだ。これまでも巡回警備を行うロボットはあったが、不審な状況などを察知するわけではなく、ロボットの警備状況を遠隔で有人監視しながら警備を行っていた。警備業界も人手不足にあり、ロボットを使った業務効率の向上が大きなテーマとなっている。
ココボとこれまでのロボットとの大きな違いはAIを搭載したことだ。巡回ルートを自律走行し、搭載したカメラでとらえた映像をリアルタイムでAI解析、ルート上の放置物などを自動で検知して防災センターに通報するという流れだ。画像AIによる異常検知では、放置物だけではなく、倒れている人や刃物を持った人などを検出する。ロボットが巡回中に不審者を発見した場合には、まずは音声やライトで警告。それでも不審者が退かない場合は、一瞬目が眩むほどの煙を放ち、威嚇する。
アームの装着もできる。例えば、ゴミ箱などの点検を行う際には、熱画像センサーやカメラを搭載したアタッチメントを使用。ゴミ箱などに危険物がないか点検することができ、アームを自在に動かしてベンチの下や自動販売機の奥側、底面などさまざまな場所の点検もできる。ハンド型アタッチメントを使えば、扉の施錠確認も可能だ。
建物内の監視カメラ映像、エレベーター・電気錠などの設備情報、施設や地域の情報などを、クラウドを介して共有・連携できるため、例えばエレベーター情報と連携させ、複数階を巡回することが可能だ。
ロボットの連続走行時間は約3時間。バッテリーの残量に応じて自動充電を行う。傾斜や凹凸などの悪路でも走行が可能で、巡回ルートに人などがいても自動で回避し、衝突を防ぐ。ガスセンサーによるガス漏れ検知や熱画像カメラによる火災監視の機能もある。防水機能も付いており、屋外での警備も可能だ。ロボットは、安全確保を担う常駐警備員の“視覚・聴覚・臭覚・触覚”と“判断力”を備え、一部の能力は警備のプロをも上回るという。
6月から試験運用を開始し、2021年内の発売を予定している。同社は、まずは商業施設などでの利用を想定するが、常務執行役員企画開発担当の上田理氏は「分譲マンションや規模の大きい戸建分譲地でも利用が可能。例えばマンションならば管理事務所と連携すれば、効果的な警備が期待できる」と住宅への活用提案も視野に入れる。
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