インテリックス、リノベマンションで最長20年の保証を導入
競争激化の買取再販市場で差別化の1つに
インテリックスは、自社で販売したリノベーションマンションのアフターサービスの保証期間を最長20年に引き上げた。競争激化する買取再販市場の中で、差別化を図る狙いだ。
同社はリノベーションマンションを「リノヴェックスマンション」というブランドで展開。首都圏だけではなく、大阪と名古屋、札幌、仙台、広島、京都、福岡の主要都市でも販売を行っており、年間で1400件前後の販売件数と買取再販業界でもトップクラスだ。2003年から最長10年の業界初のアフターサービス保証制度を取り入れた。これまでの累計販売戸数は2万3000戸以上に上っている。同社では物件仕入れから竣工までに300を超える項目をチェック。マンションの修繕計画や管理体制や、同社独自の性能基準に対応しているかなどを徹底的に確認した上で、リノベーションを行い、再販をしている。「徹底したクオリティー管理をしてきた」(インテリックス空間設計・管理本部長兼業務本部長の牧内邦博氏)。保証対象は、給排水管・ガス配管や分電盤・下地組、ユニットバス、給湯器・照明器具など設備や部位ごとに保証期間が異なる。
アフターサービス窓口への問い合わせ内容は、クロスの剥がれなど物件に関することもあるが、意外に多いのが住まい全般の困りごとという。例えば「電気やガスが付かない」など。調べて見ると、住まい手が、電気やガスの開通の手続きをしていないケースも。牧内氏は「新築のマンションであれば、入居者説明会などで、こうした起こりやすいミスなどを事前に紹介するが、中古マンションでは、そういう機会もないため、お困り相談窓口として活用されているケースも少なくない」と話す。同社が実施した調査によると、購入者の95%がアフターサービス保証付きに満足しているという。
こうした顧客満足度の高いアフターサービスを同社では6月から最長20年に引き上げた。対象は給排水管やガス管、電気など。牧内氏は「これまで最長10年のアフターサービス保証を自社一括窓口でサービス対応を行い、随時、設計や施工にフィードバックをすることで、施工品質の向上に努めてきた。こうしたアフターサービスの内容を分析、見直しを図り、最長20年への対応が可能と保証期間の延長に踏み切った」と説明する。20年保証は業界で初めてという。
引き渡しから1年後の点検サービスも導入
また、物件引き渡しから1年後に点検するサービスを新たに首都圏で開始した。順次エリアを拡大する計画だ。マンションの供給量は新築より中古物件のほうが多く、今後さらにこの傾向は加速する。同時に買取再販に参入する事業者も増え続けており、事業者の差別化が急務とされている。今回、同社はアフターサービス保証制度を拡充し、独自色をさらに強めた格好だ。
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