○○由来の言葉遊び/住宅用語は生活に浸透
○○由来の言葉遊び
コロナ禍の長期戦を覚悟するなかで、無意識のうちにウツ状態が広がり、人々の心をむしばんでいるような気がしてならない。一口で言えば、イジワルが多くなっているように思えるのだ。人の弱味や失敗をことさらにあげつらい、それを集団で叩くといった風潮だ。子どものイジメが社会問題化しているが、どうも大人の世界へと伝播してきてしまっている。戦国時代じゃあるまいし、クビを奪って喜ぶ風潮はあまりに情けない。ある女優さんの言葉が今も頭に残る。「卑しいことはしない。あとで寂しくなるから―」。コロナ禍で閉塞になりがちな日常だからこそ、ここは一息いれ、後で寂しくなるような言動には自ら待ったをかける余裕を持ちたい。
そんなわけで、ゴールデンウィークを目前にしてあまりしかめっつらしての文字を綴りたくない。まぁ、そのゴールデンウィークも“不要不急”“ガマン、ガマン”の蟄居を余儀なくされそう。ここは言葉遊びで気をまぎらわせるのも一興と勝手に決めて―。
楽しむのは「○○由来」の日常語だ。言葉は世につれて変わっていくものだろうが、一般の日常、生活用語として浸透、定着するのは、その業界などが多くの人に知られ、親しまれているからだ。
例えば、スポーツから生まれた日常語だ。なかでも330年余の歴史を持つ相撲からの用語の多さはさすが国技だけのことはある。「勇み足」「肩すかし」「うっちゃり」はもとより自分勝手に振る舞い力んでいる「ひとり相撲」は失笑もの。丁々発止の議論の末は「水入り」「痛み分け」だし、何事もくらべたがるむきはすぐに「番付」を持ち出す。コロナ禍に翻弄された今年の新入社員諸君はまず「序の口」からのスタートで「横綱」を目指すか。途中で、前評判の高い先輩連中を追い抜いての「番狂わせ」の人事で、「金星」を挙げることも。平幕力士が横綱に「土をつける」金星を挙げると引退まで金星一個につき給料が年間24万円加算される。金星はそれほど名誉であり、重いのだ。まぁ、厳しいビジネス社会だが、互いに競うなら正々堂々「同じ土俵に立つ」ことが肝要だし、夢々「ひとのふんどしで相撲を取る」ようなことは慎みたい。
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