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2021.5.11

リノベる、半完成物件とARを組み合わせた商品提案を本格始動

リノベ済みとオーダーメイドの〝いいとこどり〟を実現

リノベるは、既存のマンションの買い取り再販事業のシステム提案に本腰を入れる。半完成物件とARを組み合わせ不動産事業者などが行ったリノベーションと、実際にその物件での暮らしを検討する住まい手の考えるニーズとの“ミスマッチ”を防ぐ。


リノベるは、リノベーションに向いている既存のマンション物件情報を集約し、住まい手が希望する住まい方と不動産事業者が保有する既存のマンション物件をマッチングし、リノベーションまでを一気通貫で提案する「リノベる。」を展開する。「りのべる。」のリノベーションの特徴はオーダーメイド。既存のマンションを購入した客は、フルオーダーなどをしながら自分らしい暮らしを実現することができる。ただ、オーダーメイドとなると購入から完成までに時間がかかる。このため、コロナ禍で一刻も早く自分らしい暮らしを確保したい住まい手にとっては、ハードルがある。

そこでコロナ禍で注目されたのがリノベ済みのマンションだ。完成しているためオーダーメイドに比べて、早く新しい暮らしをすることができる。ところが、いざ購入すると不動産事業者などで行ったリノベーションの仕様と住まい手が求める暮らしのイメージと合わないことがある。「例えば、キッチンを丸ごと変えてしまうケースもある」(同社)。しかも、コロナ禍で既存のマンション価格が上がり、不動産事業者などが採算をとるため、設備などのグレードを落とし、リノベーションをするケースもあるという。

選んだキッチンをARで確認できる

こうしたオーダーメイドとリノベ済みマンションの課題部分を解消しようと提案を始めたのが半完成物件とAR(拡張現実)を組み合わせたリノベーション買い取り再販事業者向けプラットフォームサービス「ARリノベ」だ。不動産事業者は買い取った既存のマンションで、キッチンや洗面化粧台、アクセント壁、建具などのない半完成状態で、客にARで内覧してもらう。

間仕切りの窓越しから人の位置を確認しながら空間をイメージする

客はタブレット端末から、好みのキッチンなどを選択すると、半完成状態の部屋に、キッチンの画像が現れる。色や種類を選択しながら、自分好みの空間が探せる。仕様を選ぶプランではないが、ベッドもAR画像に映し出すこともできる。「住み替えるときに、家電などは新しいものへ買い替えるケースが多いが、ベッドはこれまで使っていたものを使用するケースが多く、いざ購入した物件に住み始めたら、ベッドが入らないとか空間が圧迫されるという悩みが発生するため、それを防ぐ」とリノベーション本部首都圏不動産部の太田広志氏は明かす。仕様が確定したら、売買契約を結び、残りの工事にとりかかる。「1ヶ月から1ヶ月半程度で引っ越しができ、スピード感も損なわれない」(同)。設計・施工、ARの仕様説明などは同社が行う。

商品企画の検討時間圧縮
物件の回転率向上に貢献

また、このサービスは買い取り再販を行う事業者にとってもメリットがある。買い取り再販では物件購入から、どれだけ早く販売できるかが収益を大きく左右する。在庫として抱える期間が短ければ短いほど事業者にとってプラスとなる。しかし、再販する物件を短時間で成約までこぎつけるには、商品に高い企画力などが求められる。仮にリノベ済みマンションで、客のニーズに合わなければ在庫として長期間抱える恐れもある。最悪の場合、売れ残るケースも。こうしたリスクを考え、買い取り再販に関心はあるが、事業参入に二の足を踏む不動産事業者なども少なくない。

今回、リノベるが提案した「ARリノベ」は、こうした事業者の不安解消にも役立つ。例えば、物件の間取りなどをリノベるが提案することもできる。キッチンの色、間仕切り方法など客の嗜好性が変わる部分はARを使って選んでもらえるので商品企画で悩む必要はないため、商品企画に費やす時間は短縮できる。また、こうしたARを使った提案は、オーダーメイドまでは求めていないが自分らしい暮らしを求めてリノベーションを検討する住まい手に訴求ができ集客の幅も広がる。物件を買い取った事業者は、リノベーションが8割ぐらい完成した時点で、いったん工事を中断することになるが、その間に集客が出来るため、販売する上での大きな支障はないという。

ARリノベ」の提案は4月から本格的に動き出した。既に首都圏では東京・三鷹と同・要町、神奈川・青葉区の3カ所で始まった。この中で要町の物件(築42年、62.79㎡)では、ARで選べる仕様として4種類、間仕切り壁が3種、選べる仕様としてアクセント壁を6種、LDKへ繋がる扉として3種ラインアップした。買い取り再販を始めて手掛けたという大貴土地代表の柴田洋氏は「これまでも買い取り再販には興味があったが、販売ノウハウや在庫リスクなどを考えるとなかなか踏み込めなかった領域だった。商品開発への負担が少なかったため、今回買い取り再販事業に踏み出した」と明かす。

リノベ済み物件とオーダーメイドのいいとこどりのサービスが「ARリノベ」だ

リノベるは、首都圏、名古屋、大阪、兵庫エリアからサービスを始め、順次全国展開していく。既存のオーダーメイド型に、新たに半完成物件でのAR活用商品を提案に加えたことで、既存住宅流通の活性化を図る考えだ。

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ハウジング・トリビューンVol.631(2021年22号)

特集:

2030年住宅への設置率6割は可能か
初期費用、条件不利地域へのソリューション

国は2030年に住宅での太陽光発電の設置率6割を目標とする考えを示した。
現状の設置率は1~2割とみられ、非常に高い目標と言える。
100万円以上を必要とする「高額な初期費用」や、十分な発電効率を得るのが難しい「条件不利地域」といった課題があるなか、住宅事業者は設置率6割に向けてどのように取り組んでいけば良いのか──。
住宅太陽光発電マーケットの最前線を追う。

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