2021.3.30

二地域居住を促進する協議会が設立

自治体、関係省庁、事業者が協力し国民的な運動に

全国二地域居住等促進協議会」が設立された。二地域居住などの推進に係る様々な施策や事例などの情報の交換・共有や発信、課題の整理や対応策の検討・提言などを行うことにより、一層の二地域居住などの普及促進を図り、国民的な運動へと発展させていきたい考えだ。


新型コロナウイルス感染症を契機として、働き方、生き方、住まい方が大きく変わろうとしている。顕著な変化の一つが、地方への関心の高まりだ。ICT技術の進展とも相まって、テレワークの導入などの働き方改革が進展しつつある。この機を逃さず、地方公共団体などが、二地域居住等の推進に係る様々な施策や事例などの情報の交換・共有や発信、課題の整理や対応策の検討・提言などを行うことにより、一層の二地域居住などの普及促進と機運の向上を図ることを目的に、「全国二地域居住等促進協議会」が設立された。

「地方創生にも資する二地域居住を国民的な運動へと発展させていきたい」と話す赤羽国土交通大臣

正会員は、二地域居住等の促進に意欲のある都道府県及び市区町村。協力会員は、二地域居住等に関係する団体、民間事業者など。また、二地域居住等に造詣の深い学識経験者などを顧問とする。会長に長野県知事の阿部守一氏が就任。副会長に和歌山県田辺市の真砂充敏市長、栃木県那須町の平山幸宏町長が就任した。

2月15日時点で、正会員として601の地方公共団体(都道府県が36団体、市町村が565団体)が参加。協力会員として移住等支援機関、不動産関係団体、全国版空き家・空き地バンク運営主体、交通関係団体、関連民間事業者、関連メディアなど29団体が参加する。会費は無料。また、国土交通省、内閣官房・内閣府、総務省、農林水産省が協力し、オブザーバーとして参加する。

赤羽一嘉国土交通大臣は、同協議会の設立総会で「今後のウィズ/ポストコロナ社会には、テレワークなどを前提として地方に就労を含む生活の主な拠点を移し、都市との関わりも副次的に残すという、いわゆる新しい生活様式に沿った新たな二地域居住が可能となり、より二地域居住が進展、拡大することが期待されている。東京一極集中を是正し、地方創生、関係人口の拡大にも資する。この機を逃さず、関係省庁、関係地方公共団体、関係団体・事業者等が連携して、国民的な運動として取り組んでいく必要がある」と述べた。

令和2年度は、①設立総会及び記念シンポジウムの開催(WEB配信)、②専用ウェブサイトの立ち上げと情報発信、設立趣旨、事業内容、会員情報、設立総会情報、国の各種支援施策(HPリンク)、加盟市町村等の支援施策、事例情報(HPリンク)、市町村等への周知、情報提供などを進める予定。令和3年度は、①企画・普及部会等の立ち上げ検討、②協力省庁、会員地方公共団体、関係団体等から施策・事例等を収集し、専用ウェブサイト等で情報発信、③国の施策、検討調査等との連携、提案、④専用ウェブサイトの充実などを図っていく。