2021.3.12

ハウジング・トリビューンVol.616(2021年5号)

東日本大震災から10年 あの教訓をどう生かしたか

未曽有の大震災が残したもの

2011年3月11日14時46分、日本社会に大きな傷跡を残すことになる「東北地方太平洋沖地震」が発生した。震源地は三陸沖、その規模はマグニチュード9.0という国内観測史上最大の地震だ。この地震により、広範囲にわたり、まさに“想定外”の大規模な被害がもたらされることになる。この「東日本大震災」は、その後の日本の姿を変えたと言っても過言ではない。人的被害は、死者1万6000人弱、行方不明者2500人超に及び、住宅の全壊・半壊は40万5000戸近くに達した。
被害の大きさだけではない。この大災害はそれまでの地震災害と大きく異なる点がいくつもあり、新たな対応が求められるとともに、数多くの課題を突きつけた。経験したことのない規模の津波による被害、原子力発電所の被災はこれまでの災害対策やエネルギー対策を抜本的に見直すことにつながった。また、広範囲にわたる液状化現象は海岸や河川沿岸部、埋め立て地の地盤の脆さを浮き彫りにした。この10年の間に、色々な場面で“3・11の前と後”が語られる。それだけ東日本大震災は大きなインパクトがあった。
住宅産業界でも東日本大震災以降さまざまな対策が進み、技術開発が行われ、提案が行われてきた。
近年、気候変動による自然災害が多発し、災害対策は次のステージへと入ったといっていい。居住者の安全の確保、安心の暮らしの提供を目指し、さらに災害対策を加速させていく必要がある。
あの日から10年──。東日本大震災が住宅産業に与えた影響と、その対策のあゆみを5つのキーワードから見つめ直した。

目次

HT eyeʼs

液状化のリスク
コロナ禍による都会脱出は本物なのか

HotaluX 照明で災害時の安全・安心を
ブルーグリーンの灯りが避難行動を支える

東日本大震災から10年 あの教訓をどう生かしたか
未曽有の大震災が残したもの

TOKAI 高まる在宅避難の需要に応えるインフラ完全自立型住宅が注目集める

TOPIC&NEWS

住宅地の地価が上昇傾向に転じる
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INTERVIEW

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CLOSE UP

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