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2021.3.10

旭ファイバーグラス・旭化成建材、2種の断熱材を組み合わせた断熱材仕様例を公表

適材適所の使用で現実的なG3住宅の姿を提示

旭ファイバーグラス・旭化成建材はグラスウールとフェノールフォームの2種の断熱材を組み合わせた断熱材仕様例を公表した。
特殊な工法を用いずにG2、G3という高い断熱性を実現することができる。


グラスウール断熱材の旭ファイバーグラスと、フェノールフォーム断熱材の旭化成建材という異なる断熱材を製造・販売する2社が共同で断熱仕様例を作成した。HEAT20におけるG2、G3グレードという高い断熱性能を実現するため、現実的な仕様を示すことで、住宅のさらなる高性能化を後押しする。

仕様例はG2、G3それぞれに「1、2、3地域」、「4、5地域」、「6、7地域」の3つの区分で部位ごとに製品と厚さなどを示した。充填性に優れる旭ファイバーグラスの「アクリア」を壁内充填断熱と天井断熱に、外張りや床施工に適した旭化成建材の「ネオマフォーム」を壁外張り付加断熱と床に使用することで、断熱材の素材の特徴を生かした理想的な組み合わせを提案する。特に壁については「アクリアα」と「ネオマフォーム」という繊維系断熱材と発泡プラスチック系断熱材それぞれのトップクラスの断熱性能を持つ2製品を組み合わせ、一般的な住宅工法で高水準の断熱性能を発揮する仕様としている。
また、不燃材料である「アクリア」、耐燃焼性能に優れる「ネオマフォーム」との組み合わせで、サイディング、金属外装材、モルタル、木外装まで対応可能な幅広い防耐火認定に適応できる。

共同提案で性能面についてもフォロー

この2社の連携は、より高い断熱性を実現するには一社単独では難しかったことが理由だ。「グラスウールのみでは壁に充填した上で、外張り部に200mmや250mmというかなりの厚さが必要になり施工は容易ではない」(旭ファイバーグラス・布井洋二・専任主幹渉外技術担当部長)。

フェノールフォーム側から見ても「壁に現場でネオマフォームを施工しようとすると、加工が非常に多くなり施工に大変な負荷がかかる。また、天井もグラスウールの方が施工しやすい」(旭化成建材・亀井喜朗・断熱住宅資材事業企画部長)と、それぞれの断熱材が持つ特性を生かして適材適所に使用することで現実的な仕様を作成した。

また、両製品の組み合わせで防耐火認定に適応しているだけではなく、結露対策についてもフォローしている。今回提案している仕様で結露計算を行っており、安全性を確認している。

両社は特設HP(https://g3way.co.jp)を開設し、仕様例を掲載するほか、共同カタログや標準納まり図集、施工説明資料などもダウンロードできる。さらに3月2日(火)には公開WEBセミナーを開催する(申し込みは前述の特設HP)。今後、G2、G3の普及を目的とする共同のプロモーションなども検討している。

従来工法の延長線上でG3を実現

これまで住宅の省エネ化については、断熱材の業界団体、また、メーカーそれぞれで仕様例を作成してきた。しかし、業界団体レベルでは、どうしても複数社の製品を考慮した最大公約数のものにならざるを得ない。かといって一社では先にみたように、どうしても無理が生じる。より高い断熱性能が求められるなか、断熱材メーカーの連携は必然だったのかもしれない。

「G3が発表された時、対応は難しいという空気感を感じた」(布井氏)という。

すでに両社にはG3レベルに対応するための技術的な問い合わせなどが入っており、より高いレベルの断熱性を目指す動きは始まっている。ただ、これまで住宅事業者が独自にG3レベルの高断熱住宅を建設した例はあるが、それらは高度な計算や経験に基づく、特殊な工法ということができる。

今回の仕様例は「従来工法の延長線上で施工することができ、十分手の届く範囲のもの」(布井氏)であり、現実的な“G3住宅”の姿を見せたという点で、高断熱化を進めるうえで大きな一歩だといえよう。

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ハウジング・トリビューンVol.640(2022年8・9号)

特集:

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また、その中でも特に注力したいテーマと、なぜそのテーマを選択したのか理由を聞いた。
アンケート結果から、あるべき未来の住宅像が浮き彫りになった。

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