2020.12.4

朝日ウッドテック、床起点のウイルス拡大リスクを明らに

抗ウイルス機能を付与した天然木フロアを強化

朝日ウッドテックは、東邦大学感染制御学研究室の小林寅教授の監修のもと実験を行い、床を起点にウイルスが拡散するリスクを明らかにした。抗ウイルス機能を付与した天然木フロアの拡販にも取り組む。

東邦大学の小林寅教授(写真中央)の監修のもと、床を起点にしたウイルス拡大のリスクを実験により明らにした。写真左は海堀直樹常務 営業本部長、写真右は芳ヶ迫隆司常務 商品部長

新型コロナウイルスが日々猛威を振るう中、朝日ウッドテックは、20代~60代の男女400人を対象に、家の中での感染症対策に関する調査を実施した。それによると、外出時に携帯するものやテーブルなどには約半数の人が対策をしているのに対して、“床”に対して対策をしている人はわずか17.5%に留まることが明らかになった。

また、“床”からの感染リスクを明らかにするために、東邦大学感染制御学研究室の小林寅教授の監修のもと、2つの「日常生活における“床”を起点としたウイルス実験」も実施した。実験①では、くしゃみ・咳・会話時の飛沫の動きを特殊なカメラで可視化することで、拡散した飛沫が最終的に”床”に多く着地する様子を明らかにした。実験②では、飛沫に見立てた蛍光塗料を“床”に塗布し、夫婦役の男女がその上でしばらく過ごすことで、“床”に付着した飛沫が家の中に広がっていく様子を可視化した。小林教授は「空気中のウイルスの生存が3時間程などに対して、フローリングなどでの生存期間は数日になる。空気感染対策だけでなく、床を衛生的に保つことも感染対策においては重要」と説明した。

参考:【スマカチ公式チャンネル】ウイルスの広がり方を知ろう」
https://sumakachi.com/9685/

こうした“床”を起点にした感染リスクに目を向け、同社は抗ウイルス機能を付与した天然木フローリングの開発に着手し、2020年9月、フローリングに無機系の抗ウイルス剤を配合した新塗装を施すことで、(一社)抗菌製品技術協議会(以下SIAA)による抗ウイルスSIAAマークを、天然木フローリングとして日本で初めて取得した。

抗ウイルス機能を持つ天然木フローリングの開発にあたり、いかに天然木の手触り感や質感を維持できるかということにこだわった。フローリングの表面を酸化チタンで皮膜し光触媒機能を持たせることなども検討したが、白くなり質感を維持することは難しかった。最終的に銀系の抗ウイルス剤を採用することで、従来品と同等の素材感を維持しつつ抗ウイルス機能を持たせることに成功。2020年10月から挽き板フローリング「LiveNaturalプレミアム」シリーズを皮切りに、標準で抗ウイルス機能を搭載していき、21年度中には、その他の天然木化粧床材についても抗ウイルス仕様に切り替える予定。

同社の海堀直樹常務 営業本部長は、「肌に直接触れる場所であり、快適性に大きく影響する場所であることから、『床は大事』ということをアピールしてきたが、床を衛生的に保ち安全・安心な暮らしを実現していく上でも『床は大事』ということを訴求していきたい」と話した。

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