林業経営に寄与する木材利用を追求 価値最大化を目指した連携が奏功

製材担当の塚口湊氏(左)と木取りについて打ち合わせる能口社長

木の価値を高める製材を実践

森林管理から木材販売に至るウッズの事業(前回参照)では、木の価値を高めることが常に目指されている。その中で中核的な役割を担うのが、メインの商材である無垢の製材品を製造する製材部門である。

ウッズの製材の基本方針は、木造建築の部材に求められる性能を実現することと、無節材など付加価値の高い製材品を最大限取ることができるような木取りを行うことである。

例えば、前回、柱角や大引については、ツインバンドソーによる効率的な製材ラインを備えた他社から調達するケースが多いことを紹介したが、同じ正角材でも土台は自社で製材することを基本としている。

ウッズの土台はヒノキの赤身材が基本仕様である。ところが、量産型の工場では、4寸(12㎝)角の土台がぎりぎりで取れる、いわゆる適寸の丸太(末口径16㎝等)から製材するケースが多く、耐久性に劣る辺材が外縁部に含まれてしまう。

そこでウッズでは赤身だけで4寸角を挽くことができるように、末口径22~24㎝の元木(根元に一番近い部分の丸太)を調達して土台を製材する。その際、土台の外側から無節材など価値の高い板材を取るようにするのがポイントで、そうした複合価値が高くなるように、どこにどのように鋸を入れるかの木取りを念入りに行う。


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