大阪ガス、グローバルベイスを子会社化
マンションリノベ事業に参入
大阪ガスはグローバルベイスを子会社化し、マンションリノベーション事業に参入した。2024年度にはマンションリノベーション事業で売上高230億円を目指す。

大阪ガスは、首都圏を中心にリノベーション事業を行っているグローバルベイス(東京都渋谷区・茂木敬一郎社長)の株式の90%を取得し子会社化、マンションリノベーション事業に参入した。
大阪ガスは2030年度までの中長期計画の中で、既存のガス事業以外の新領域の事業の拡大に力を入れて行く方針を示している。リフォーム・リノベーション事業も新領域事業の一つとして注力しており、既に35万件の施工実績がある。しかし、マンションリノベーションについては、成長市場と興味を持っていたもののこれまで実績はほぼなかった。このため、2年前からマンションリノベーションで実績のあるグローバルベイスと子会社化の協議を進め、今回決定に至った。
グローバルベイスは2002年から中古マンションのリノベーション事業を開始し、首都圏での販売実績は累計約3800戸を誇る。最近はアパレルブランドのユナイテッドアローズや、フラワーショップの青山フラワーマーケットといった他業種とのコラボレーションによる付加サービスの提供や空間デザインの差別化にも注力している。
IoTリノベでのシナジーも
今後、大阪ガスはグローバルベイスと、マンションリノベーション事業で様々なシナジーを図っていきたい考え。
その一つとして、IoTを活用した新たなリノベーションの提案を検討している。
大阪ガスは、機器の運転状況を遠隔で見守ったり、スマートフォンでお湯はりや床暖房を遠隔操作できる「ツナガルde給湯器」の提案を行なっている。一方、グローバルベイスは、給湯器や家電などを音声で操作するなどし家事効率の向上を図る「マイリノスマートホーム」を展開している。大阪ガスでは、両者のこうしたIoT関連の提案を掛け合わせた提案でマンションリノベーションの分野で差別化を図っていきたい考え。

一方、グローバルベイスは、大阪ガスの傘下に入ることで、豊富な資金力と信用力を活用した展開を思い描く。具体的には、買取再販事業「リノコレ」や一棟リノベーション事業において、大阪ガスの資金力を活かし物件の調達を増やすことで成長のスピードを加速させる。
大阪ガスは、グローバルベイスを通じたマンションリノベーション事業の売り上げを2020年度は205億円と見込んでいるが、2024年度には230億円まで拡大させたい考えだ。
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