住宅 |  2020.3.24

住友林業 屋根、壁材のプレカット化を推進

作業効率を向上、産業廃棄物を削減

住友林業は、これまで現場で加工していたパネル、サイディング、カラーベストのプレカット化を推進する。住宅建築現場での作業効率の向上、工数削減などの省施工化、産業廃棄物の排出量削減を進めていく。


大工減少など人手不足への対策の一環として、建築部材のプレカット化を推進する。オリジナル構造用パネル「きづれパネル」、外壁材のサイディング部材のプレカット化を各工場・施工店とともに進めるほか、外装材メーカーのケイミューと共同でカラーベスト屋根材のプレカット化を進める。

プレカット導入効果プレカット導入効果
※同社の年間受注棟数8000棟に対する割合および対象棟数プレカット導入効果

「きづれパネル」とは、伝統的な木組み「木連格子」を着想に「構造用耐力面材」、「通気層」、「モルタル塗り下地」の3機能を兼ね備えるオリジナルの構造用パネル。同社物件の年間受注棟数8000棟のうち、約7割(約5600棟)はモルタル仕様で、きづれパネルを採用。主に窓廻りやバルコニー腰壁、下り壁、玄関ポーチ袖壁、切妻屋根取り合い部などはこれまで現場でカットしていたが、今回のプレカット化で現場でのカット作業が不要となる。全国の委託先プレカット工場で加工し、2020年9月までを目途にきづれパネル採用の全棟を対象にプレカット化する。

同社物件約3割(約2400棟)はサイディング仕様となっている。同社が契約しているプレカット加工が可能なサイディング施工店から順次導入し、1000棟(サイディング物件の約4割)でプレカット化を実現。現状では、サイディング板はほぼ全ての材を現場で加工する必要があり、サッシや軒天・ジョイント部(縦目地)の各個所を採寸してカットしているが、プレカットにより外壁施工の省施工化と産業廃棄物を大幅に削減。2020年7月頃から順次、プレカット対応していく。

さらに、ケイミューと連携してカラーベスト屋根のプレカット化を進める。同社物件の屋根は約8割がカラーベスト屋根で、そのうち8割(約5000棟)が寄棟(よせむね)となっている。登り隅や、屋根面が切り替わる谷がある全物件をプレカット化の対象とし、屋根施工の省力化を図る。ケイミューは2020年5月からプレカット設備を導入し、図面情報からケイミューがカラーベストの積算・割付・プレカットを実施し、施工店や施工現場まで納品を行う。順次、対象エリア拡大し、2021年10月からカラーベスト屋根材対象の全棟で、有償でプレカット対応する。

屋根材のプレカットを実現するには、下地(野地板)の寸法精度を確保することが非常に重要であり、住友林業、ケイミューが連携しトライアルを重ね、ルールづくりをした上で専用ソフトも開発、今回のプレカットシステム導入に至った。ここまで大規模な屋根材のプレカット納入は業界初の取り組みになるという。

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