行政 |  2020.3.18

サブリース業適正化へ 勧誘時、契約時の規制を導入

賃貸住宅管理業者の登録制度も創設

政府は、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」を3月6日、閣議決定した。良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図るため、サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の適正化のための措置を講じるとともに、賃貸住宅管理業の登録制度を設け、業務の適正な運営を確保する。


単身世帯の増加などを背景に、賃貸住宅の重要性は増大しているが、その管理については、オーナーの高齢化などにより、管理業者に委託するケースが増えている。さらに、賃貸経営を管理業者に一任できる「サブリース方式」も増加しているが、家賃保証などの契約の誤認を原因とするトラブルが多発し、社会問題化している。

サブリース方式
「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案」により、重要事項説明を義務付け、不当勧誘を禁止する

こうしたトラブルを防止するため、法案では、サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の適正化に係る措置を盛り込む。全てのサブリース業者の勧誘時や契約締結時に一定の規制を導入し、違反者に対しては、業務停止命令や罰金などの措置により、実効性を持たせる。 具体的には、全てのサブリース業者に対し、勧誘時における、故意に事実を告げず、又は不実を告げるなどの不当な行為を禁止する。また、サブリース業者と所有者との間の賃貸借契約の締結前の重要事項説明などを義務づける。サブリース業者と組んでサブリースによる賃貸住宅経営の勧誘を行う者(勧誘者)についても、勧誘の適正化のための規制の対象としている。

賃貸住宅管理業に係る登録制度も創設する。委託を受けて賃貸住宅管理業務(賃貸住宅の維持保全、金銭の管理)を行う事業者について、 国土交通大臣の登録を義務づける(管理戸数が一定規模未満の者は対象外)。

また、業務上の義務づけも行う。①事務所ごとに、賃貸住宅管理の知識・経験等を有する者を配置する②具体的な管理業務の内容・実施方法等について書面を交付して説明する③管理する家賃等について、自己の固有の財産等と分別して管理する④業務の実施状況等について、管理受託契約の相手方に対して定期的に報告する――ことを義務づける。

国交省が実施した「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査(家主)」によると、管理業者との間でトラブルが発生したと回答したオーナーの割合は、約46%(令和元年度)に上る。今回の規制強化により、賃貸住宅管理におけるサブリース業者を含む管理業者とのトラブル発生を抑制し、令和11年度までに、同様の質問への回答割合を15%(約1/3)まで低減したい考えだ。

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