三井ホーム、ミレニアル世代向けの商品展開加速
新商品投入、展示場来場者も増加
三井ホームは、ミレニアル世代に向けた商品展開を強めている。新たに共働き家族を意識した商品を投入。多様な働き方を想定した空間などを提案する。
住宅の一次取得者は30代から40代のミレニアル世代に移ってきている。同社は、こうした購入層への変化に着目。昨年、ミレニアル世代の傾向を反映した2階に設けた広いリビング「スカイルーム」とバルコニー「スカイラナイ」の一体空間が特長の住宅「ルーカス」を投入した。
今回新たに投入した商品「SCALA(スカーラ)」は、ミレニアル世代の中でも共働きを強く意識した。建物は2階建てでありながら、スキップフロアを採用することで4層のフロア構成に。2階に「パノラマカウンター」を設け、家族の気配をほどよく感じながら、近年広がりつつあるテレワークに対応したワークスペースを確保した。仕事以外にも趣味に没頭したり、子どもが学びや読書を楽しんだり、家族それぞれが楽しめる空間だ。「東京五輪・パラリンピックでテレワークなどの働き方がより注目を集める」と同社商品開発部の山下将司氏は期待する。
共働きを想定しているため、家事の効率化・時短ニーズにも配慮する。家事ラク空間として「ファミリーランドリー」や「ファミリークローク」などを提案する。
「ファミリーランドリー」は洗濯物をどこに部屋干しするかなど、家事の中でも特に悩みの多い「洗濯」を少しでもラクに楽しくなるよう、「洗う・干す・乾かす」を集約。連続して行うことができる専用のランドリースペースだ。「ファミリークローク」は家族共有のクロークを設け、衣類を1カ所にまとめることで、効率よく衣類を整理することが可能に。また、各居室から独立させることで、仕事で夜遅くに帰宅するなど、家族間の生活時間がそろわない場合でも、生活音が気になりにくく、着替えに伴うストレスを軽減することができる。
近年の防災意識の高まりを受け、1.5階のスキップリビング下の空間を防災用品や水、ストック食材、日用品などの保管スペース「スキップストック」として提案する。「スキップストック」へは、1階フロアからダイレクトに出入りができるため、重たい荷物も収納しやすく、万一の備えとしてのレジリエントスペースにもなる。
展示場の来場者が前年比2割増
同社では千葉市の幕張ハウジングパーク内にモデルハウスを開設。同社営業推進部長の吉田晋也氏は「毎年来場者が減少する中、1月の来場者は昨年同月に比べ2割多く、購入を検討しているお客も多い」と好感触をつかむ。年間で100棟の販売目標を掲げる。
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