大阪市で「特区民泊」活用した事業が活発
住宅メーカー 新たな土地活用として注目
大阪市の「特区民泊」を活用した事業に動き出す住宅メーカーが相次いでいる。パナソニック ホームズが市内で施工した宿泊施設が今月オープン。大東建託も事業に乗り出している。大阪市内をはじめとした関西圏はインバウンドを背景に、宿泊需要が増えている。営業日数の制限などのある民泊に比べ、自由度の高い特区民泊での事業を展開することで、土地活用の提案の幅を広げる狙いだ。
旺盛なインバウンド需要を背景に、全国各地で宿泊施設も増加している。いわゆる民泊新法の施行で、住宅を宿泊施設として提供する「民泊」が、新たな土地活用として注目される。ただ、宿泊の営業日数が180日などの制限があるため、事業の採算性で二の足を踏むケースも少なくない。パナソニック ホームズが既に宿泊事業を展開している東京でも、土地の有効活用としてオーナーが手掛ける民泊は旅館業の位置付けだ。
国家戦略特区での特区民泊では、営業日数の縛りがない。また、旅館業だと、建築基準法上「ホテルまたは旅館」の扱いのため、住居専用地域での建築はできないが、特区民泊になると、共同住宅などの扱いになり、住居専用地域での建築も可能となる。民泊事業を展開する上で足かせになる「旅館業」と「民泊新法」の課題をクリアしたのが「特区民泊」ということになろう。
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