ニチハ、主力の窯業系外壁材を約1割軽量化
基本性能はそのまま扱いやすく
ニチハは窯業系サイディング、モエンエクセラードの一部商品を約1割軽量化する。「強靭さ」と「防耐火性能」などの基本性能はそのままに軽量化することで、より扱いやすい外壁材として販売拡大を目指す。
近年、窯業系サイディングの厚手化が進んでいる。より高い耐久性や防耐火性能を追求して厚手化が進むほか、金具留めに対応する中厚品(15mm以上)のサイディングのシェアが伸びている。
しかし一般的にサイディングの厚手化により重量が増えるほど、現場でそれらを扱う職方の負担も増大する。ベテランの職方からは「サイディングをもっと軽くできないか」という要望が強まっていた。
こうした声を受けて業界最大手のニチハは、主力商品の厚さ16mmのモエンエクセラード16(10尺品)の軽量化に向け研究開発を進めてきた。同社が「窯業系サイディング主戦場の柱」として位置づける商品だ。木質系材料を補強繊維とした独自の乾式成型法を採用することで、「強靭さ」と「防耐火性能」といった特長を備え、多くの支持を得ている。
今回、基材に改良を加えることで「強靭性」や「防耐火性能」などの基本性能はそのまま、製品重量を1割軽量化することに成功。従来、モエンエクセラード16(10尺品)の一枚あたりの重量は、「約26〜28kg」だったが、基材改良により「約24〜25kg」へと軽量化した。
2020 年1月から順次切り替えを図る予定だ。従来の性能を維持したままより扱いやすくなったモエンエクセラードを新築戸建住宅、リフォーム、非住宅市場の外装の選択肢を広げる商品として販売を強化する。
「手に取っていかに軽くより扱いやすくなったか実感していただきたい。現場の方々だけでなく、軽量化は、配送業者や流通事業者のほか、すべての関係者にメリットをもたらす」(同社)。
中高層の非住宅でも軽量化を追い風に
また、中高層の非住宅市場においても、モエンエクセラードの軽量化を追い風にしたい考えだ。「中高層建築に対応した独自の工法を開発し、新市場の開拓を進めている。高所で強風が吹くような現場においても、軽量化したモエンエクセラードは扱いやすく、優れた防耐火性能とあわせて安心安全につながる」(同社)。
また、同社は、現場の施工負担を軽減する取り組みの一環として、業界に先駆けて製品出荷前プレカット(ラフカット)サービスを提供する。現場で加工する負荷を軽減できるほか、端材の発生抑制、廃棄物処理の費用削減にも寄与する。
こうした従来から提供するラフカットサービスと併せて、約1割軽量化を図ったモエンエクセラードを訴求し、販売拡大につなげていきたい考えだ。
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