不動産 |  2020.1.21

Hmlet Japan 三菱地所 Co-Living事業 第一号物件が開業

2019年度中に東京都心で100室以上を目指す

Hmlet Japan(東京都千代田区、佐々木謙一代表取締役)は、東京都渋谷区でCo-Living(コリビング)事業の第一号物件を開業した。


Hmlet Japanは、2019年10月に三菱地所とシンガポールに本社を置くHmletの合弁会社として誕生した。

日本でのコリビング事業の推進が主な事業。コリビングとは、入居者のコミュニティ形成に重点を置いたシェアハウスの一形態で、20代〜30代のミレニアム世代を中心に世界中の都市で人気を集めているという。We Workなどで有名なCo – Workingの住宅版とも言える。

また、コリビングのための住宅の多くが、家具・家電付きの状態で供給されており、気軽に住み替えを行うことができる点も特徴のひとつ。また、賃料に光熱費が含まれているケースが一般的である。

シンガポールを中心にコリビング事業を手掛けているHmletは、シンガポールだけでなく、香港、シドニーなどの都市で事業を展開している。アメリカのCommon、イギリスのTHE COLLECTIVEに並ぶ3大コリビング事業者の1社であり、約1500室を運営している。

IT技術も駆使しながら、業務の効率化を図っており、不動産テックの分野でも注目度が高い企業のひとつ。スマートフォンのアプリひとつで、入居物件の検索から契約、さらには入居後の生活サービスの提供なども受けられるといった点がユーザーからの支持を得ている。

渋谷区神泉町に全12戸の物件
まずは外国人をメインターゲットに

Hmlet Japanは、Hmletのノウハウなどを活用しながら、日本でコリビングを展開しようとしている。

国内第一号物件として、東京都渋谷区神泉町において、「Hmlet@渋谷松濤」を開設した。

全12戸、1Rタイプの住宅で、居室面積は18〜38.31平方メートル。三菱地所レジデンスが保有している建物を活用している。

賃料は家具・家電付で10万円台後半〜20万円台で、最低1カ月からの契約となる。長期間契約するほど賃料が安くなる仕組みも導入している。

Hmlet Japanの佐々木謙一代表取締役は、「まだ日本ではコリビング自体が一般的ではないため、今後半年程度は、海外の方々をメインターゲットにしていきたい。それによって早期に収益化を図り、将来的には日本の方が過半を占めるくらいにしていきたい」と話す。

当初は日本で自らビジネスを行う外国人や駐在員などの入居を促していき、徐々に日本人の入居者を増やしていきたい方針だ。

「日本で長期にわたり滞在するための住宅を求める声は想像以上に多く、海外の方々に日本に長期滞在する際の選択肢を提供するとともに、日本人の若年層が多様な価値観に触れる機会を増加させたい」(佐々木代表取締役)。

コミュニティ・マネージャーが交流をサポート

Hmlet Japanでは、運営する物件内に居住者間の交流を促すための共有空間を創設するだけでなく、コミュニティ・マネージャーを配置していく。このコミュニティ・マネージャーを中心として、コミュニティ形成をサポートする。

また、専用のアプリなどを通じてイベントの告知を行い、同じ物件内の入居者だけでなく、他の物件の入居者やその友人などまで含めた交流を促す。

語学力を備えた人材をコミュニティ・マネージャーにすることで、国籍を問わずコミュニティを形成できるよう配慮。加えて、Hmletが事業展開するシンガポールや香港等のコミュニティ・マネージャーとも情報交換を行うことで、入居者の出張等の際にもサポートすることも考えている。

専用アプリを開発し、クリーニングの依頼・受け取りなどの生活サービスも提供していく。

今後、2019年度中に東京都心部を中心に100室以上を提供していきたい考えだ。

中期的には大阪や名古屋などの大都市エリアにも拡大し、1万室以上の運営を目指す。まずは三菱地所グループの力も借りながら物件の数を増やしていき、それ以外の物件オーナーからも物件を借り上げていく計画だという。

単なるハードとしての住宅だけでなく、国際的なコミュニティ、さらには生活サービスを提供することで、「暮らし」を提供しようというHmlet Japan。コリビングいう新しい住まいの選択肢を日本で浸透させるキープレイヤーになりそうだ。

Housing Tribune最新刊

住宅産業総合誌「ハウジング・トリビューン」は隔週金曜日発売。年間購読者には電子版News Report「Housing Tribune Weekly」を配信しています。

ハウジング・トリビューン Vol.601(2020年12号)

特集:

民法改正で何が変わる?
問われる建築時の性能管理能力

2020年4月の民法改正により、これまで使用されてきた「瑕疵」が「契約不適合」という分かりやすい言葉に言い換えられた。

これにより、消費者が契約時に約束された性能や品質に対してより敏感になり、厳しい目が向けられることも予想される。

住宅事業者には、どのような対応が求められているのか。

目次を見る