アトムリビンテック、ソフトクローズに自閉機能ユニットを追加
メンテナンス性を高めた新機構も開発
アトムリビンテックは、秋の新作発表会を開催した。10月から発売したソフトクローズ内装金物と併用して引戸に自閉機能を持たせるユニットを目玉商品として展示。高齢者向け施設などのシニア市場の深耕を図る。
同社は、内装金物全般に目を向けた「裾野の広い商品開発と新たな営業戦略の推進」を基本方針に掲げ、市場ニーズに応える「ものづくり」を推進。顧客からの要望に素早く対応できる商品開発力が同社の強みとなっている。中でも同社の代名詞といえるのがソフトクローズ。油圧ダンパーと特殊なバネを組み合わせることで、引戸などが閉まる手前でスピードを抑え、指はさみや大きな音の発生を防止できる。
同社は開発の最前線を紹介する秋の新作発表会を東京・新橋にあるアトムCSタワーで開催した。
今回、目玉として展示したのは、10 月から発売を開始した「HRSYSTEMクローザーユニット」。ソフトクローズと併用し、通常の上吊式引戸枠にインセット施工することで、戸を閉める方向に自動で閉まる機能を付加できる。高齢者向け施設などで、車いすを利用する高齢者などが一人で移動する際に、戸を閉める動作が負担になるという声を受けて開発した。戸を開けて、手を離した位置で戸が止まり、戸が閉まる方向に動かすと、自動で閉まるフリーストップ機能あり(FC-101-40S)と、フリーストップ機能なし(FC-101-40)の種類の製品を用意。利用者のニーズに合わせて選択できるように配慮した。
上部レールは傾斜式ではなく水平仕様のため、一般的な上吊式引戸と同様に納められる。従来のソフトクローズと同じ掘り込み寸法を確保できれば設置可能で、従来品からの切り替えも簡単に行える。分割レールを使用することで、戸袋納まりにも対応できる。
戸袋を壊さずメンテナンス可能
現場での施工手間の軽減、メンテナンスのしやすさを考慮して開発した新商品「戸袋対応 マルチ併用型ダブルソフトクローズ」も展示した。
これまでにも、戸袋に納める引戸対応のラインナップとして、開ける時も閉める時もソフトクローズがかかるダブルソフトクローズ商品はあったが、上吊式引戸の上部レールに、長いスパンを確保して装着するため、メンテナンスをする際には、戸袋の壁を壊して作業する必要があり、手間と時間がかかることが課題だった。そこで、引戸の手前側の下部に装着するソフトクローズ「マルチソフトクローズユニット」を開発。ソフトクローズのスタンダード品と併用して用いることで、ダブルソフトクローズの機能は維持したまま、メンテナンス性の向上を図り、引戸を吊ったままの状態でユニットの脱着が可能。戸袋を壊すことなく、メンテナンスできるようにした。
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